紫海栗 (ムラサキウニ Echinina/本ウニ亜目) 岩手県産
ムラサキウニは本州以南に生息し 三陸は最南端産地です 毎年このウニを扱うたび梅雨明けと本格的な夏の訪れを感じます 一般に知られている木箱に詰められたウニは 加工時に保存補色の目的でミョウバン/アルコール等の薬品を用いているので 残念ながら弊店では取り扱う事はありません
従って献立に“ウニ”が掲載されるのは解禁から長くても1ヶ月以内 正に夏期限定の逸品です ウニは捕獲が容易で乱獲されやすいため 各漁場で時期が異なりますが禁漁期間/解禁日が設けられています 関西では通常7月20日が解禁日 “海の日”はウニの解禁日でもあります
写真黄色部分の生殖腺(雌は卵黄/雄は精巣)が美味とされ 高級食材として重宝されています
ウニはその状態によって宛がわれる漢字が異なり 生きている鮮度の良い状態のものは“海栗/海胆” 塩蔵などで食用加工されたものは“雲丹”と表記が変わります(“丹”は赤いの意味)
ムラサキウニは他のウニに比べ 味わいが淡白なので殻から取り出した直後 塩水で丁寧に洗い甘味を補います 海水で提供し浸して食べて頂くのが本来の味わいを愉しめる最善方法です
「ウニが苦手」「美味しいウニを食べた事が無い」 そんな方に是非食べて頂きたい盛夏の逸品です