泡盛の「古酒」規定見直しへ | 侘寂伝文(わさびやブログ)

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kusu0904   
  
9月4日は「古酒(クース)の日」でした 熟成させた泡盛は豊かな味わいと香りを誇る銘酒として高い評価を得ています ところが今年になり幾つかの“不当表示”が明らかになりました 問題発覚をきっかけに業界を立て直して真のブランドを築けるでしょうか…  

  

「業界の馴合い体質が感じられた 何時か不当表示は出ると思っていた」 那覇市在住のライター/仲村清司氏(54)は古酒の「分かりにくさ」を以前から著書などで指摘してきました 日本酒造組合中央会の公正競争規約では 古酒は3年以上貯蔵した泡盛となっています ただ新酒や貯蔵3年未満のものと混ぜても「3年以上」が50%を超えれば古酒の表示を認めています  
  
しかしこの要件を満たさない泡盛を「古酒」と表示して売っていたなどとして 最大手を含む沖縄県内9社が今年2月に中央会から警告.指導を受けていました   
  
ブレンドの古酒の大半は 何割が「3年以上」か示されずに売られており 「疑念を持たれ始めたら終わり(沖縄県酒造組合)」 ただでさえ泡盛の出荷量は2004年をピークに右肩下がりの苦境にあります そこで組合は今年7月 古酒の規約見直し案を打ち出しました 「50%超」ルールを返上し3年以上貯蔵した泡盛を全量(100%)使った泡盛だけを「古酒」とするという決定です 年度末に規約を改め3年の移行期間を設けるよう中央会などに提案しています  
  
蔵元にとって「50%超」のブレンド古酒は利益が見込める商品なだけに「厳格化」の影響は計り知れません 沖縄県酒造組合は現在48社 違反と無関係だった酒造所には「真面目にやってきたのになぜうちがしわ寄せを受けるのか」と不満も燻っています  
  
中堅メーカー「忠孝」(沖縄県豊見城市)大城勤社長(56)は 他社の不当表示が発覚した後 沖縄そばの製麺業者から「泡盛がちゃんとしないと沖縄の産業全体の評価が下がる」と苦言を呈されたという 「古酒は泡盛文化の粋 規約見直しは苦渋の選択だが 古酒ブランドを守り業界が生き残るためには避けて通れない」と述べています