名物「いぶりがっこ」に適した大根の新品種誕生 | 侘寂伝文(わさびやブログ)

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秋田名物「いぶりがっこ」に適した大根の新品種“秋農試39号”が誕生した 肉質が硬く加工に向いており品質も安定している 

開発した県農業試験場は来年度から県内限定で本格的な種の販売を始め 主要品種として広げていく計画だ  
  
秋農試39号   
いぶりがっこ向けに開発された大根“秋農試39号”/県農業試験場提供    
  
いぶりがっこは大根を桜やナラの木などで燻した後 米糠などで漬込んで仕込む郷土料理だ 元々冬の野菜不足を補うための保存食だったが数十年前からは全国へ売り出されるようになった 材料に使う大根の品種は様々だが 約60年前に山形県内で育種された“山形”が最も多く全体の2割を占めていた しかし長年使われた事で大根の内部に空気が入る「す入り」と呼ばれる現象や収穫率の低下が見られるようになった   
  
そこで秋田県農業試験場は1996年から「山形」を原材に品種改良へ着手 硬さや食感が「山形」と同レベルで「ス入り」が殆ど発生せず表面はひげ根が少なく滑らかで 外観が良い新品種/秋農試39号を完成させた 硬い大根は水分が少ない為いぶりがっこに加工した時に長く保存でき、食感も良いという  
  
県農業試験場は昨年7月農林水産省に品種登録を申請 一部限定で種の販売を始めた 今夏も50~100㍑の種を売る方針 開発担当者の椿信一主任研究員は「秋田の特産品を秋田の品種で作る事が出来る」と話している