日本は島国ですが、船による移動は貨物が殆どで、離島交通でもなければ、旅客船は限定的です。




日本で五大港と言われると、東京、横場、名古屋、大阪、神戸なのです。


この五大港は国際戦略港湾と言われており、国の海運物流の重要な拠点でもあります。


この中で、輸出が圧倒的なのは名古屋港だけ。


これは自動車の輸出が多いからですね。


他は輸出より輸入が多いです。



その代わりか、名古屋港以外は旅客船が定期不定期でやってきますが、名古屋港は不定期もないです。


たまーに寄港してくれるくらいですが、名古屋港もっと旅客需要あるのかと思ってました。



そんな名古屋港は唯一の貿易黒字港なので、ドヤ顔していますが、それって結局は愛知県の全てがトヨタ頼みということを明確にしているだけです。


実際、トヨタの業績が落ち込んだときにはあっさりと貿易赤字になっています。




これら五大港は国際戦略港湾なので、港湾設備の強化の為に、政府による無利子貸付金が注入されています。


その金額はかなり巨額で、もし普通の長期借入金だったら、債務超過になっていたくらいです。


そこまで金を注ぎ込み、様々な国際化、巨大化しましたが、日本の港はそれでも世界的に見ると、弱い部分が多々あります。



簡単に言うと、神戸と大阪、横浜都東京は世界的に見ればご近所さんの近さです。


日本の経済の主要地域である関東と関西ですから、大きな港が必要なのはわかりますが、結局どちらか一つに投資を絞ることが出来なかったので、世界的に見ると中途半端な港が二つあるみたいになりました。



実際、世界の取扱量ランキング上位にある海外の港は凄いです。


10年で取扱量を3倍増やしているのですが、その為、片方を休止して、休止中にめちゃくちゃアップデートをし、完了したらそこを残して、稼働していた貨物港はあっさり(国際貨物港としては)廃止にしました。


その結果、最大取扱可能量は中国に次ぐ規模で、しかもまだ拡張の余地があります。


その拡張分も入れると、日本の全港のコンテナ貨物全て取り扱い出来るくらいなので、横浜の本牧でけーと思っていましたが、その何倍もでかいということですね。



これらの五大港は多額の無利子貸付金によって、巨大化合理化が出来ていますが、ではそういった支援を受けられなかった地方港はどうかというと、殆どが国際規格に対応していなかったり、対応出来る規模がかなり小さかったりします。



国内航路の拠点としては活躍しているのですが、国際航路は大型化しているので、大型貨物船が入港出来ない港も多いです。


折角、地上設備はあるのに水深が浅かったりするわけです。


その為、設備の維持費が重いコストとなって、地元自治体の財政に影響あったりもするようです。


色々な優遇措置で安く入港出来たりとしますが、やはり船が小さくなったり、そもそもその地域の国際貨物需要が小さいとかでニーズが合致していなくて難しいというのがあり、国内貨物やクルーズ船のみという限界も。



ある地方港は赤字だけど、災害等の有事の際に自衛隊の船が着岸できるように維持すべし、となっています。


ですが、能登半島地震は4mも高さが変化した特殊な状況だったりしますが、東日本大震災等の大地震の際には港は壊滅的な被害を受けてしまいます。


それに自衛隊の輸送艦やヘリ空母タイプの護衛艦はでかすぎて、水深的にも着岸出来ないかと思います。



LCACなら揚陸出来ますが、それなら港がなくても浜辺でも揚陸出来ますからね。


有事の為に設備を残す必要ってあるのかな。