東海道山陽新幹線は、お盆休み期間にものぞみを全車指定席にします。




今年のGWから始まったのぞみの全車指定席運用。


新幹線の全車指定席は珍しいことではなく、すでにJR東日本のはやぶさ、こまち、はやて、つばさ、かがやきも全車指定席です。


JR東海としては東海道新幹線ののぞみの本数を増やしつつも、最繁忙期には全車指定席にすることで、車内居住性を高めたり、車内トラブルの削減でダイヤを乱したくないという考えもあると思われます。


なぜかわかりませんが、最近は子連れや高齢者は並んで待たず、後から乗って自由席にすでに座っている人に席を譲ってくれと回る事案が増えているそうで、こういったことを減らすことができます。


確実に座りたいなら指定席にすればいいのに。





で、GWで実施した成果としては、のぞみの混雑率は低下したそうです。


まぁ全車指定席にしたので、乗車率100%を超えるわけではありませんから、そりゃあ減りますよね。


そしてひかりは増えました。


自由席があり、のぞみよりは遅いけど速達だからこれも想定できたことでしょう。


しかし、ひかりは増発されませんから、自由席の争奪戦は激しくなるでしょうし、ひかりでのぞみ停車駅間を利用する人が増えると、ひかり停車駅を使いたい人には不便になってきます。


今後ひかりへの偏重が増えれば、ひかりの全車指定席もする?


いや、それだと近距離利用が困りますね。





のぞみが直通する山陽新幹線は九州新幹線と直通していることで、全車指定席がむしろデメリットになりました。


のぞみと同じ速達のみずほや、それに次ぐさくらの利用者が大幅に増え、のぞみは減りました。


最も輸送力のあるのぞみ離れが起きてしまい、流石にこだまほどではないでしょうが、乗車率は低迷という結果に。


北陸新幹線のかがやきと異なり、のぞみは本数が多いので、のぞみの乗車率低下は新幹線の業績に影響してしまいます。


じゃあ次はのぞみを減らして、山陽新幹線完結のみずほやさくらを運行しようかなとは行きません。



というのも直通のぞみの本数はJR東海によってある程度決められているので、博多発着を広島や岡山発着には出来るかもしれませんが、本数を減らすにも1割出来るかどうか。


JR西日本としては迷いどころで、山陽新幹線ではひかり、東海道新幹線ではのぞみ、みたいな直通でも出来ればいいですが、こちらのほうが難しそうですね。




ちなみに東海道新幹線についてですが、個人的な見解も含めるならば、将来的には閑散期の平日以外はのぞみ全車指定席にしてもいいと思います。


先日、広島旅行へ行ったときに利用した新幹線は名古屋始発の博多行きでした。


自由席の隣の車両を指定したのですが、指定席は窓側が全部埋まるか埋まらないかくらいだったのに、自由席は80%くらいの乗車率でした。


繁忙期でもない平日の名古屋始発でこれですから、自由席への偏りは激しく、のぞみ指定席化が定着すれば、混雑も均一化していくでしょう。



下りに関しては新大阪から先の山陽新幹線内のみ自由席にするとかで、東海道新幹線の全車指定席化だけは増やしていってもいいなと感じました。


少しでも安く利用したいという人もいるでしょうが、自分の中では安くしたいならひかりかぷらっとこだま、高速バスであり、長時間立ったまま待っての自由席はコストパフォーマンスが悪いと思うからです。


昔は自由席主義者でしたが、30過ぎてから労力に対してコスパ悪くね?と気付きました。


東京駅では自由席に座るなら20分以上待ちます。


それでも座れるだけで場所が選べません。


窓側に座りたいなら、30分前から並んで待つ必要があります。


当時は指定席料金が500円くらいでしたので、30分立っているのに500円の価値があるのか?ということです。


単純計算すれば時給1000円ということです。


今ならば閑散期でも愛知県の最低賃金くらいになりましたが、それでも最低賃金相当です。



なので、今では指定席しか利用しなくなりました。