味の素の冷凍ギョーザは日本一売れています。




群馬や岐阜と複数の工場で作られているのですが、このギョーザに使うキャベツだけで、1工場で8000玉だそうです。


通常スーパー等で流通しているキャベツは1ケース8玉なので、1000箱ということになります。


キャベツの生産地である群馬や愛知に近いのは偶然かな?


他のも作っているけど、生産量でいえばギョーザが圧倒的だろうしなぁ。



このキャベツは生のままクリーンルーム内に持ち込まれるのですが、このままだと葉の隙間に虫がいたりします。


いくらミンチになるとはいえ、虫入りはお断りなので、全てのキャベツを手作業で芯をカットしながら異物チェックしているようです。


キャベツを使う外食企業のセントラルキッチンだと、芯のくり抜きからざく切りまで自動化出来ていますが、一気にみじん切りするから、人の目が一度もないと虫混入しちゃうからなのでしょうね。




お肉は骨を取るところまで下処理されてはいますが、豚肉はスーパーで見かけないサイズのブロックをそのまま機械でカットしてミンチにしていきます。



そしてキャベツと肉だけを先に混ぜていきます。


家庭で作るなら全部の材料をまとめて混ぜてしまいますが、味の素ではこの二つだけを先に混ぜます。


一つはこの後にしょうがギョーザ等の他のギョーザと混ぜるものが変わるから。


もう一つはこのほうが食感がよくなるそうです。




餃子の皮は小麦粉から工場で作っていますが、包む直前に丸くカットしています。


カットしたらすぐにタネを入れ、そして包む。


この成形がだいたい1秒に2個くらいの速さで行われています。


機械がやっているとはいえ、ラーメン屋で見たことある餃子成形マシンより速いです。




ほんだしもまた味の素の看板商品です。


ほんだしってざっくり言うと、顆粒かつおぶしです。



工場ではかつおを捌くところからやります。


頭も内蔵も骨も、ほんだし以外で使われます。


普通、魚を捌くと生ゴミたくさん出ますが、ほんだしの製造工程では殆どが利用されるので、生ゴミがかなり少ないです。


頭や内蔵は機械で取れるのに、骨抜きだけは手作業みたいなので、まだ機械には出来ない高度な作業みたいですね。



今はかつお節を作るのに、安い大量生産だとガス火で焼いて、水分を飛ばしたりします。


本枯節とそれ以外では作り方が大きく異なります。



味の素のほんだしは大量生産だというのに、昔ながらのやり方で、薪の火で燻していきます。


ガスじゃないので、火力調整は風の送り加減で調整するので、手間がかかっています。


でもこの手間をかけないとやはりかつお節としてのクオリティが全然違うのでしょうね。


自分は安価なかつお節で満足していますが、出汁として使うことなくなったからなぁ。



そうやって普通にかつお節を作り上げて行くので、それならかつお節も販売したら?と思うくらいです。



で、そのかつお節を粉砕して粉にするのですが、このままではほんだしになりません。


ここに風味原料のかつおエキスを足すことで顆粒にするようです。



粉より顆粒のほうがいい理由はわかりますか?


まず、粉はそのまま汁に入れるとダマになったり溶けにくかったりします。


しかし顆粒ならば、温かければ入れるだけで溶けていき、ダマになりません。



出汁粉末もたくさんありますが、使い勝手の良さや無駄のなさでほんだしのほうがいいと言うことで、自分は今ではほんだしオンリーになりました。


というか色んな出汁を混ぜて使っても自分の舌には違いがわかりませんでした。