イオンモールは売上、店舗数で日本一のショッピングモール運営会社です。




昔はたぬきが出るところに出店しろ、なんて言ったりしたとかしなかったとかという話もあるイオンモールですが、今は都市部の駅近にもあり、横浜駅からの徒歩圏にもオープンする予定です。


もはやイオンモールがあるのは地方、という認識は時代遅れです。




イオンモールは地域性がありますが、建設された時代による特色もあります。


イオンモールなんてどこもマックやユニクロorGUがあるだろ?と言われると、おっしゃる通りで、イオンは何でもあるけど、欲しいものがないと言われたことすらあるくらい画一的でもあります。



でもイオンモールそれぞれちゃんとテーマがあります。




コロナ禍にオープンした愛知県のノリタケイオンは隣接するマンションに直結した歩道橋があり、イオンモールの4Fから上にはオフィスエリアがあります。


在宅勤務やレンタルオフィスブームに合わせた特色ですね。




イオンモールで三番目に大きい愛知県のモゾワンダーシティはイオンの名がついていない珍しいイオンモールです。


なぜかというと、施設所有者がイオンではないからです。


しかしそれだけなら他にもイオングループが施設所有していないイオンモールはあります。


元々ワンダーシティという名で馴染んでいたのですが、改装の際に、高い命名権を払ってイオンワンダーシティにするのを避けたと思われます。


今のイオンならばイオンワンダーシティなり、イオンモゾワンダーシティにしたでしょうが、当時のイオンは巨大小売業者ではありましたが、経営状況は盤石ではありませんでした。


なので、高額な命名権に躊躇した可能性があります。




二番目に大きいのは埼玉県のイオンレイクタウンです。


レイクタウンというニュータウン再開発と合わせて建設されたのは珍しくありませんが、流行りのショッピングモール専用道路や駅直通モール、壁面緑化等があります。


なお、越谷レイクタウン駅はURと越谷市が金を出して建設した駅ですが、定期利用客よりも定期外利用客が多いことからも、イオンレイクタウンへ向かう客の多さがよくわかります。




日本一大きなショッピングモールは千葉県のイオン幕張新都心です。


三番目に大きなモゾワンダーシティの2倍以上であり、4つのモールを連結した構成になっています。


開業時は駅が遠かったので、海浜幕張駅からのアクセスバスがありましたし、イオンモール内巡回バスもあります。


今は千葉市等の自治体とイオンが出資して建設された幕張豊砂駅があります。


駅が出来る前から駅前広場やバスターミナル等があり、絶対にここに駅を作らせるというイオンの強い意志を感じていました。



だからこそ副駅名としてイオンモール前がつくこともなく、幕張豊砂という地味な名前の駅でも、イオンは半分も負担して駅を建設させました。


快速は止まらない(止まれば休日の本数は倍増)、豊砂という遠方からイオンを目地してくる人にはわかりづらくもあり、JRはイオンにもう少し配慮しても良かったんじゃないかなと思ったりします。




そんなイオン幕張新都心は建設計画段階では世界的にモールは巨大化がブームでしたので、それを体現したとも言えます。


まぁ他にもペットブームでペット用モールを作ったりしたのもありますが、これだけ巨大だとモールを埋めるテナントを集めるにも苦労したことでしょう。


何せ同じファッション小型テナントばかりでは面白みがありませんからね。




最近ではイオンモールは開業時に、モール内へは県内初や日本初出店というPOPを吊り下げたテナントを入れたりもします。


他のイオンモールとの違いをわかりやすくして、一度はやってきてねという思惑ですね。



ららぽーとみたいにワークマンプラスを出すといいと思うの。




イオンモールを巡ることで、ショッピングモールの歴史も見て取れます。


昔のモールというの凹型やL型というシンプルな形で、土地面積を最大に有効活用して、駐車台数を増やしたり、店舗面積を増やしました。



昨今、といっても20年くらい前?からですが、モールは回遊性を充実するようになり、多くが弧を描いた構造になってます。


そして、中央には吹き抜けになっています。


これは客の回遊性を第一に考え、モールの滞在時間を長くする戦略です。


また、駐車場もデッドスペースに植林したりすればいいから、曲線のモールに合わせた変な形の駐車場もあったりします。


まぁノリタケイオンみたいにシンプルな立体駐車場をドーンと置いて、モールから出たところの道路が狭くて使い勝手悪いというのは他にも健在だったりしますが、イオン以外のモールも曲線と吹き抜けは今後も続くことでしょう。




ちなみに先日訪れたイオン仙台店は元ダイエーで、ダイエーが絶好調のときに作られてそのまま使われているので、すごい時代を感じます。


何より食品売り場が狭い!



ノリタケイオンのイオンスタイルと通路幅倍くらい違うのでは?と思うくらいで、昔はこの詰め込み仕様が普通でした。


そんなところにも懐かしさを感じていましたが、最近の若者からしたら、狭いだけの店でしかないですね。


立地的には抜群ですが、解体リニューアルも考慮するべき?




そういえば成増駅前の元ダイエーはドン・キホーテになるそうです。


成増駅前という好立地なら建て替えてもイオンにしたら、儲かりそうな気がします。


光が丘駅前にイオン練馬、2駅隣にイオン板橋、4駅隣にイオン新座があるから、イオン密集しすぎて止めたのかな。



ほんと、今やイオンが駅前にあるのはよく見る光景になってきましたね。