アラスカはアメリカの領土ですが、間にカナダがあり、何であんなに大きな飛び地があるのか不思議に思いませんか?
調べてみたらロシアが自国の領土をアメリカに売り払って、アメリカの領土になったようです。
自国領土を売り払うって国民の切り捨て方が凄いですが、当時のロシア帝国は国民に配慮する余裕もないくらい金欠でした。
ロシアは昔から一年中使える不凍港を求めています。
領土の大部分が北極圏で、冬場には使えない港が多いロシアは不凍港を求めてクリミア半島に侵略します。
クリミア半島を占領したロシア帝国はまさに今のロシア連邦と同じように振る舞いました。
そんなロシアの次の目的は、今のトルコにいたオスマン帝国です。
黒海の対岸にいる敵国で、せっかく不凍港があってもこんなに近いところに敵国があったら使いづらいので、オスマン帝国と戦争を始めます。
これがクリミア戦争です。
これにはロシアのやりすぎに不満を持ったイギリスとフランスがオスマン帝国側として参戦します。
ここで大活躍したのがナイチンゲールで医療に関して革命的な進化を起こします。
結果としては、軍備の近代化をしていたオスマン帝国が耐え抜き、武装が古くて、兵士を使い捨てにするしかない戦い方のロシア帝国は戦費によって、国家破綻待ったなしになりました。
あれ、ロシア帝国の戦い方とロシア連邦の戦い方ってよく似ていますね。
ロシア帝国の帝国性を打倒し、ソ連の古い体質を否定したのが今のロシア連邦のはずなんですがね。
当時のロシアは今のように化石燃料を売ってウハウハではありませんでした。
輸送力もなければ、産油も大してなかったからです。
そんなロシアは北極圏で使い道がなくて、しかも地続きじゃないアラスカを売却することになりました。
今なら中国の富豪なら買えちゃうレベルの格安っぷりで。
買ってもらえないと困るから、凄い叩き売りでしたが、それでも広大な土地だったからアメリカでは無駄遣いと非難されたりもしました。
なぜカナダに売らなかったのかというと、当時のカナダはイギリスが宗主国。
クリミア戦争で戦った敵国だし、そもそもイギリスはクリミア戦争でこっちも金欠になっていたので、アメリカに売ったということです。
アメリカは金と時間をかけてアラスカを調査しました。
無駄遣い呼ばわりをなくしたいけど、サーモンやカニが美味しい以外に何かないか。
そこで見つけたのが油田です。
アメリカ国内で最も豊かな油田を持ち、天然ガス田や金鉱山と天然資源がとても豊富です。
当時の財政難のロシアが新たに採掘できたかはわかりませんが、これによってアメリカはウハウハ急成長しました。
アメリカが世界一の国になる為の燃料になったのは確実で、ロシア帝国は自分で自分の首を絞めたといってもいいでしょう。
とはいえ、ロシアもアラスカにこんなにあるならロシア領内にもあるんじゃね?と発掘を活性化させて、今の天然資源大国になったとも言えますかね。
今のロシアもクリミア半島の重要性は理解していますが、もし今の侵略戦争でクリミア半島を失えばロシア連邦がいなくなるかもしれません。
ロシア帝国が196年、ソ連が74年の建国期間でした。
もし仮に来年ロシア連邦が崩壊したら33年という短命になってしまいます。
そんな簡単に国が崩壊してほしくはないですね。
アメリカ最大の油田がアラスカにあります。
そこは冬には海が凍ってしまうので、アラスカ南部まで約1300kmもの長大なパイプラインで南部に輸送されています。
このパイプライン、実は日本製です。
永久凍土の極寒と、パイプライン内をホットな原油を滑らかに輸送出来るパイプは、建設当時は日本にしか作れませんでした。
しかも、その環境による負荷に耐えられる高品質なだけでなく、現地での接合しやすいパイプとか工事現場にも配慮されたパイプなのです。