本日、うめきた駅、北梅田駅と呼ばれていた、JR西日本の大阪駅(うめきたエリア)が営業開始しました。
駅自体の営業は今日からですが、梅田貨物線の地下化後の営業運転はすでに行われていました。
貨物列車や阪和線の特急列車ですね。
この駅自体は大阪のど真ん中に出来る新駅ということで話題になっていますが、駅よりも地下化した梅田貨物線のほうが凄いことになっています。
大阪駅周辺は地下も非常に入り組んでいます。
限られたエリアの中で地下深くへ潜る為、非常に急勾配になっています。
ここよりも急勾配な都心の路線は他にもいくつもありますが、他は旅客電車しか走りません。
例えば上野東京ラインは秋葉原駅-東京駅で34パーミルという急勾配で、国鉄時代の古い電車は登れません。
中央総武線の秋葉原駅-御茶ノ水駅も急勾配ですが、パワーのある旅客電車なので、問題なく登れます。
梅田貨物線はその名の通り、貨物列車が通るので、そこまでの急勾配は無理でした。
その為、様々な対応をした上で、ギリギリのギリである23パーミルという勾配になりました。
その様々な対応は急勾配すぐの所にある踏切を工事して、土地を下げました。
これまでは平らだった踏切周辺の道路が、踏切に向かって下るように地面を削って少しでも低くしました。
それだけではまだ足りなくて、貨物列車にも特別対応することに。
それは機関車を先頭だけでなく、最後尾にも連結して登るというものです。
連結するのに手間も人手も金もかかりますが、ここだけの為に機関車の補機がつくようになりました。
これでようやく広島県の瀬野八峠並の急勾配にして、貨物列車が走れるようになりました。
貨物列車が運行しなければ、補機も踏切工事も必要なかったわけです。
この貨物列車ですが、安治川口駅を発着します。
安治川口駅は大阪臨海部にある貨物駅で、発着する貨物列車も多いのですが、吹田貨物ターミナル駅に統合出来ていれば、上の貨物列車用対応措置はいらなかったんですよね。
踏切工事等の分、コスト削減が行われれば、国税や大阪市税の負担が軽減されていました。
まぁ吹田貨物ターミナル駅は発着出来る枠が地元との協定で制限されているので、その上限を引き上げないと無理ではありますが。
ただ吹田貨物ターミナル駅はとても便利な位置にあり、上記の補機連結もここで行われています。
つまり梅田貨物線を通る貨物列車はほぼ全て吹田貨物ターミナル駅を通るわけです。
もし安治川口駅も統合出来ていたら、更に急勾配に出来たし、安治川口駅の用地を再開発出来て、大阪市は税収アップも出来たでしょうね。