心理カウンセラー・公認心理師の
栗林あや(いがぐりこ)です。
人間関係というものは、繊細なものです。
私たちが毎日生活していると、思わず他人の気持ちに、大きく影響を与えてしまうことがあります。
例えば、あなたが、朝の通勤中にほんのちょっとした嬉しいことがあって、
それをインターネットのSNSに書いたり、
休みの日に友達と楽しんだ話をしたりするだけで、
それを見たり聞いたりした人が、悲しい気持ちになってしまうことがあります。
これは、わざとやっているわけではないけれど、
時にはそういうことが起きてしまうのは仕方のないことなのです。
誰かをわざと傷つける行為はけして許されることではありませんが、
「日常生活で何気なく話した一言」が、誰かの心を傷つけてしまうこともあります。
例えば、私が動画で「今日は長女の中学校の卒業式で…」と話したら、
子供が欲しかったけれども恵まれなかった方や、お子さんを亡くされた方が私の言葉に傷つくかもしれません。
また、「最近ストレッチして足腰を鍛えてるんだ♪」というような発言を
事故で足を失った方が聞いたら、悲しい思いをしてしまうしれません。
私たちはSNSに楽しいことや趣味について投稿するけれど、
それが誰かにとっては、悲しい記憶を思い出させてしまうきっかけになってしまうことがあるのです。
私たちはそれぞれ違う経験をして生きています。
だから、こういうことはどうしても避けられないことです。
どんなに気をつけても無理なのです。
例えば、私自身も、友達がご両親と楽しそうに旅行をしている様子を見て、
私にはそれができない人生だったから、「いいなあ」と感じて、胸が苦しくなることがあります。
また、独身の知人が、都会の素敵なバーで一人お酒を楽しんでいる様子を見て、
私は田舎住まいで同居をしていて、一人でバーに行くことなんてできないから、
なんだか人生に息苦しさや物足りなさを感じて、虚しくなることがあります。
別に投稿主の配慮が足りないわけではなく、私がデリケートすぎるわけでもなく、
みんなそれぞれ違う人生を歩んでいるから、違う立場の人がいることは仕方がないことなのです。
大切なことは、「他人を傷つけるかもしれない」という恐れにとらわれすぎずに、自分らしい人生を送ることです。
どれだけ注意深く行動しても、誰かを傷つける可能性を完全にゼロにすることは不可能です。
どれだけ注意深く行動しても、誰かの言動に傷つくこともあるのです。
それでも、私たちには自分の人生を自信を持って生きる権利があります。
逆に、私たちの経験や感情は、ほかの誰かにとって、教訓や癒しになることもあるし、共感を呼ぶこともあるのです。
みんなそれぞれが、自分とは違う人の生き方を見ることで、いろんな考え方や、人を受け入れる心が育ちます。
たまに、自分の言葉で他の人を悲しませるかもしれないけど、
それから、誰かの言葉で自分が傷ついてしまうこともあるけれど、
それが怖いからといって、過度に心配しすぎたり、自分を責めたりしなくていいのです。
みんながお互いに心にゆとりを持っていたら、うまく乗り越えられるのかもしれませんね。
それまでは、心にゆとりがないときは、そっとその場を離れて、おやすみしてもいいのだと思っています。
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