栗林あや(いがぐりこ)です。
今日は、介護施設で過ごす母を一日だけ外に連れ出して、済ませたかった用事を済ませてきました。
その後、お昼ご飯に外食に行きました。(事前に届け出れば外出できる)
母の希望で、うなぎを食べました。
久しぶりに会った母は、ずいぶんと「毒」が抜けていました。
実は今日、一時外出をした理由は、数週間前に母から電話があったからなのです。
その電話は、毎月訪問看護師さんに連れて行ってもらっている、精神病院の公衆電話からかかってきました。
「あやさ〜ん、ヒロコちゃんねえ〜、〇〇施設でがんばってやっているけど、辛くなっちゃうこともあるだヨゥ〜。
あやさんに話を聞いてほしいだヨゥ〜。
どこかお昼ご飯に連れてってほしいヨゥ〜。
あと、〇〇の用事も済ませたいヨゥ〜。」
一瞬、何かあったのかと思ってビックリしました。
でも不思議と嫌な感じはしませんでした。
なぜなら、今まで母は、こんなふうに言えなかったからです。
母は今まで、直接「話を聞いてほしい」「お昼ご飯に連れてってほしい」とは言わずに、
「問題行動を起こす」「災難を起こす」ことで、周囲の人々(私も含めて)の注目を引いてきました。
もちろん本人は無自覚なんだと思います。
「そんなこと普通起こる?!」ってびっくりするような災難や問題が、母にはなぜか次々訪れていたのです。
そしてどんどん「可哀想な人」に自らなっていくのです。
子供の頃から、私はそんな母に惑わされ続けてきました。
でも、今日会った母は、以前よりもずいぶん変わっていました。
「毒」が抜けた感じがしました。
私の思い込みかもしれないけど、「家に取り憑いたしがらみ」があると思っています。
40年以上住んだ、あの薄暗い団地の実家じまいをして、呪縛の日々から解放されたことで、
私も母も、気持ちがすっきりしたのではないかと思います。
何となく、呪縛から解き放たれて、自由な心持ちになっていたように感じました。
母の新しい人生が軌道に乗ってきたことを感じつつ、私自身も心の持ちようを少し変えることにしました。
それは、母のことを「お母さん」と思わず、「彼女は、精神障害を持った年上のお友達」と考えることにしたことです。
「彼女は、精神障害を持った年上のお友達」
その結果、母と会っても、がっかりすることや、落ち込むことがぐっと減りました。
今までは、母のことを「お母さん」だと思っていたから、子と母が逆転しているような気がして、とても嫌だったのです。
悲しいし寂しいですが、「私の母は、もういない。」
そう思うことで、以前よりもスムーズに、楽に過ごせています。
今回の外出も、その心構えがとても役立ちました。
母…いや、年上のお友達は、まるで子供のように「ヒロコちゃん、うなぎがたべたぁ〜い!」と言って、むしゃむしゃと、うなぎをむさぼり食べていました。
私が残した分まで、おいしそうに平らげていました。
施設生活も順調のようで、入居者の中には、クセモノじじいがいたり、へんくつ婆さんがいたりするようですが、
その一方で仲の良いお友達もできて、楽しくやっているみたいです。
何より安心したのは、母が新しい環境になじんで、前向きな気持ちになっていることでした。
施設での母の様子に、外出時の心構えに、新しい生活への適応。
これらが、なんだかいい感じにうまくかみ合って、少しずつでも前に進めていることを実感します。
私も母も、過去のしがらみから解放されて、新しい日々に希望を感じ始めています。
それが何よりも嬉しいし、これからもこの流れが順調にいくといいなと思っています。
施設に戻ると、いつもの職員さんが「おかえりなさい!」と出迎えてくださいました。
いい施設に巡り会えてよかったです。
よかった、よかった。
わたしもよく頑張りました。
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何度も繰り返して抜け出せない悩みに