栗林あや(いがぐりこ)です。
人は「他人から持たれているイメージ」に合わせて、自分を変えていく傾向があります。
これは「ピグマリオン効果」という名前の心理学の現象で、
他人からの期待に応えようと、自分自身が無意識に行動を変えてしまうことを指します。
例えば、パートナーから
「あなたはホント何をやってもダメよね!ほんとだらしないんだから!」
と言われ続けると、
自分自身もそのように思い込んでしまい、結果として、本当にだらしない行動をとることがあります。
でも、逆に
「あなたってやると決めたらやるわよね!頼りになるわ!」
と言われれば、自分自身を見直し、行動を改善する可能性があります。
例えば、仕事で失敗を繰り返してしまったとき、上司から
「君は何をやってもうまくいかないなぁ!いつもミスばかりじゃないか!」
と言われ続けると、
自分自身もそう思い込んでしまって、
結果として自信を失って、さらにミスを繰り返すようになるかもしれません。
でも、上司が
「君は新しいことに挑戦する勇気があるね!失敗は成功のもとだから、これからもそのチャレンジ精神を生かして頑張ってくれ!」
と言ってくれたら、
自分自身を見直し、失敗を恐れずに挑戦する勇気を持つことができるようになるかもしれません。
このピグマリオン効果って、侮れません。
それだけ私たちは、日々接している人から強く影響を受けています。
特に、パートナーや、家族や、会社の人など、長く一緒に時間過ごす人々からの影響は、すごく大きいです。
その人たちの言葉や態度が、私たちの自己認識をつくりあげるし、私たちの行動を変える力を持っています。
もちろん全ての人がそうとは限りません。
中には「私は、他人から何を言われても気にしないわ!」って
そんな影響を受けない芯の強い、まるで仙人のような人もいるでしょうが(笑)
心理学では「ピグマリオン効果」と名前がつくくらい、これはよくあるメジャーな現象なのです。
さらに恐ろしいのは、この効果がポジティブな結果をもたらすとは限らない、ってことです。
先ほどの例にも出したように、自分を否定したり、けなすような人と一緒にいると、自己評価が著しく低下する可能性があります。
ほんとにびっくりするくらい、何をやってもダメになってしまうのです。
私自身、カウンセラーとして、
職場でのパワハラやパートナーからのモラハラとか、毒親からの束縛などのご相談を受けることがあります。
これらの状況で根本的な解決としては、「最終的には関係を断つ」これしかないことが多いです。
もちろん、それが難しいことは理解していますが、その難しさゆえに、早い段階で対処することが重要です。
関係を断つのが無理なら距離を置く。
物理的な距離を置くと精神的な距離も置きやすくなるので、まずはすぐにでも物理的な距離を置く。
そして精神的な距離を置く。電話に出ない、SNSならブロックして関係性を断つ。
それだけ身近な人の影響って大きいのです。
私たちが他人との関係を築く上で無視できない現象です。
そして、私たち自身も他人に対する影響力を持っています。
自分が他人にどのような影響を与えているか、自分の態度や言葉を見直すことも大切です。
だからやっぱり、普段、誰と一緒に居るかは選ばなくちゃいけないし、
自分を否定する人や信頼してくれない人とは距離を置くことが大事よね。
そんで私たち自身も他人に対する影響力を持っているから、相手を信頼して接するって大事よね。
あらためてそんなことを思いました。
何度も繰り返して抜け出せない悩みに