お金に興味を持つのは下品なこと。
令和の今では考えられないが、
私が子供の頃(昭和50年代)は
まだそういった価値観が残っていた。
栗林あや(いがぐりこ)です。
子供の頃、母と買い物帰りに
近所の商店街にある
小さな本屋さんに寄った。
私はそこで、
学研の「お金のひみつ」の本を見つけた。
わたしは、この
学研の「ひみつシリーズ」が大好きで、
学校の図書室でもよく読んでいたのだ。
家にも数冊あった。
背表紙がキラキラしたエンジ色をしていて
本棚に並んでいるのを見るだけでもカッコイイ。
そして「ひみつ」という単語に
ワクワク興味をそそられたのだ。
この「ひみつシリーズ」が
全巻揃っているお友達の家の本棚を眺めては
「いいなぁ。うらやましいなぁ。わたしもほしいなぁ。」と思っていた。
私は、本屋さんでこの「お金のひみつ」を見つけて
思わず母に
「わあ! お母さん!
これ!『お金のひみつ』の本だって!」
と言った。
そしたら、母はギロリっとこちらを向いて、
「え!やだ!子供にお金の本だなんて!」
と、その本と私を
軽蔑した目つきで見て言った。
これ。お金に対する昭和の価値観なんだと思う。
平成生まれのみなさんは、
きっとこれ↑を読んでも
「へ?なんで?」って思うのかもしれない。
令和の今でこそ
「子供にも資産運用の教育を!」
とか言われているが、
私が子供の頃(昭和50年代後半)は
「お金の話をするのはいやしいこと」
「お金に興味を持つのは下品なこと」
まだそういった価値観が残っていた。
そして母も、そんな価値観を持っていた。
子供の小さな私の口から、
『お金のひみつ』
という単語が出たのを聞いて、
母は瞬時に、
お金の話をするのは下品で卑しいこと。
ましてや、子供にお金興味を持たせるだなんて、なんたること!?
と思ったのかもしれない。
当時の母は、
私が興味を持った本に関して
たとえちょっと大人びた本であっても
読むことを容認してくれていたと思うけど(←興味を持たれない)
この本に関しては
「この本はダメよ!お金だなんてブツブツ・・・」
と、きっぱり言われた。
わたしは「お金のひみつ」に
興味を持ってしまった自分が、
すごく下品で、
いけないことで、
恥ずかしいことのように思えて、
欲しがる手を引っ込めた。
「お金に対する恐怖や不安」って
誰にでもあると思うのだけど、
先日、自分のお金に対する恐怖を紐解いていったら
突然、この「お金のひみつ」の出来事を思い出した。
わたしには「お金」に
興味を持ってしまった自分が、
すごく下品で、いけないことで、
恥ずかしいことのように思っていたなぁ。
恥ずかしいから、
欲しがっても、手を引っ込めないといけない。
・・・・意外とこんなことが
大人になっても、
お金に対する価値観として残っているのかもしれない。
余談だが、そんなことを思い出して、
「今、ネットで中古で買えるのなら、あの時欲しかった『お金のひみつ』の本を買ってみようかな。」と思って調べたら、
プレミアがついて、めちゃ高くなってた・・・
どうやら、私と同世代の、
当時「ひみつシリーズ」を買ってもらえなかった子供達が、
今大人になって「懐かしい」と、コレクションしているらしい。。。。
だよね〜〜〜〜
お母さんが、あの時「お金のひみつ」を買ってくれていたら、
今、プレミアがついて高くなってたのにね!(笑)
なーんて・・・(笑)
何度も繰り返して抜け出せない悩みに
「言ってみる」ことでブレーキをはずす
現在募集中の講座・イベントのお知らせ