今日、在宅介護で寝たきりだった

 

同居のお婆さん(94才)が、自宅で息を引き取った。

 

老衰とのこと。

 

 

 

昨日の朝

 

お婆さんは遅めの朝ごはんをたべて、

 

自室のベッドに寝かせると、

 

そのままスヤスヤと眠っていた。

 

 

 

夕方もよく眠っていて

 

起こしても起きなかったので、姑がオムツを替えて。

 

そのまま今朝まで、グーグーと寝息立てて寝ていた。

 

 

 

おばあさんはその後、何度か目を開けた。

 

 

わたしには、ぜんぜんわからなかったけど、

 

いままで自分の親や親戚を看取ってきた姑が

 

何かを察知したんだろう。

 

 

 

 

「今日のうちに、お婆さんの顔を見ておいてやって」と

 

兄弟衆や孫たちや親戚を呼んで、

 

いろんな人が、お婆さんの最期の面会に来た。

 

 

 

ケアマネージャーさんも呼んで、様子を見てもらい

 

今後のアドバイスをもらった。

 

 

ケアマネージャーさんは立場上

 

先の見立てなどはしないけれど、

 

「こういう状態が2日とか3日とか続く方もいらっしゃいますのでね」と、

 

 

お婆さんの命が、もう長くはないこと

 

ここ数日間のものであることを

 

遠回しに知らせてくれた。

 

(きっと、今までたくさんのお年寄りを見てこられたんだろう。)

 

 

 

そのあと、お婆さんは何度か目をうっすら開けて

 

面会に来てくれた息子や孫たち

 

みんなと一緒にテレビを見た。

 

(見えていたかどうかはわからないが)

 

 

 

そして、午後

 

ちょっとだけ呼吸が荒くなって

 

声のような息を何度か漏らすと

 

 

みんなに見守られながら

 

そのまま眠るようにして、息を引き取った。

 

 

 

 

そこからは、かかりつけ医を呼んだり、

 

私は、面会に来てくれた方達にお寿司を出すため

 

買い出しに車を走らせたり。

 

 

お茶をだしたり。

 

接待したり。

 

家を片付けたり。

 

 

葬儀屋さんとの打ち合わせや、

 

お寺に連絡やら。

 

皿洗いとか。

 

来てくれた方への挨拶とか。

 

 

 

へんな話しだが「悲しむ暇もない」というのはこういうことか。

 

 

正直、今も何がなんだか、わけわからなくて。

 

めまぐるしくて、心ここに在らず。

 

 

 

image

 

 

明日、レンタルしている

 

介護ベットの回収依頼の電話もしなくちゃだ。

 

 

 

 

和室の布団に寝かされたお婆さんを見ると、

 

胸に置かれた「守り刀」が

 

まるで呼吸で動いているように見える。

 

本当に死んでいるんだろうか???

 

 

 

 

胸がそわそわするので、

 

身体を意識する。

 

 

頭のてっぺんから、足の先まで。

 

自分の身体がここにあることを、確認する。

 

ちょっとだけ、心が落ちつく気がする。

 

 

 

 

妙に冷静に

 

「こういうふうに人って死んでゆくのだな」と思った。

 

お婆さんは、どこに行ってしまうのだろう?

 

 

みんなに見守られて

 

静かに息を引き取ったお婆さん。

 

 

私も、こんなふうに静かに死ねたらしあわせだなって、ぼんやりと思った。

 

 

 

 

 

明日からは、怒涛の日々が始まるんだろうか。

 

長男の嫁だけど、この地域の風習がわからない。

 

姑がいないと、何もわからない。

 

ただただ、恐怖。

 

 

 

私が誰かを看取る時も、

 

こんなふうにできるのだろうか・・・・。