よりによって。

 

私が寝坊した今朝。

 

おばあさんが、倒れたらしい。

 

 

 

こんばんは。

 

 

静岡県の漁村に暮らす

心屋認定講師

いがぐりこ、こと、栗林あやです。

 

 

 

起業して4年。

 

年が明けたら確定申告・・・ってのが

 

ルーチンワークになってきた。

 

 

 

提出期限間近になって困らないように、

 

年末年始のうちに

 

確定申告の下準備を済ませておこうと

 

 

昨夜からせっせと作業を始めたら、

 

没頭して、深夜になってしまった。

 

 

 

完全同居なので、

 

姑も同じ居間のテーブルで

 

年賀状作りの作業をしていたけど、

 

わたしより早く「先に寝るね」と言って、寝室に消えた。

 

 

 

わたし、

 

打ち込むと、つい夜更かししちゃうタイプ。

 

脳が興奮すると、熱を入れて

 

うっかり朝までイケちゃうタイプ。

 

 

 

だから夜更かししちゃった。

 

 

そのせいで今朝は、全然布団から出られなくて

 

大幅に寝坊しちゃった。ヽ(;´Д`)ノあはは~~~

 

 

 

 

そしたら。

 

よりによって。

 

そんな今朝。

 

 

 

おばあさんが、

 

座っていたイスから転げ落ちて


倒れたらしい。

 

 

 

私が寝坊した罪悪感でコソコソと母屋に行くと、

 

なんだか騒がしくて。

 

 

 

姑が「今朝、おばあさんが大変だっただよっ!」と言った。

 

 

 

ドキッとして聞くと、

 

 

お婆さんが

 

子供のピアノの椅子に腰かけていたところ、

 

そのままウトウトして?

 

崩れ落ちたらしい。

 

 

 

おばあさんは、昔から

 

ちゃんとした椅子に座らず、

 

不安定なものにちょこんと腰掛ける癖がある。

 

 

 

昔の人は働き者だからだろうか???

 

 

ゆっくり腰掛ける、ということがなくて、

 

ちょこんと、何かの隅っこに体重を乗せる。

 

 

 

その辺のテーブルの隅とか、

 

ソファのひじ掛けの部分とか、

 

衣装ケースとか、

 

押し車の荷物置きの部分とか。。。。

 

 

 

家族が「危ないから椅子に腰かけろ」と

 

何度言っても、

 

長年の習慣だから直らない。

 

専用の座椅子もある。

 

 

 

でもやはり、不安定なものに体重をかける。

 

 

 

今朝も

 

子供のピアノの椅子に体重をかけていて、

 

そのままウトウトして

 

崩れ落ちたらしい。

 

 

 

それを近くにいた三女(5歳)が見つけて

 

じいじ(舅)を呼んだが、

 

 

舅も脳梗塞の後遺症があって

 

判断力が鈍り、

 

 

受話器を取ったものの

 

救急車の呼び方がわからずに

 

不自由な半身で

 

崩れ落ちたお婆さんを引き上げたらしい。

 

 

 

そこに姑がやってきて、

 

ひとまずおばあさんの自室に

 

おばあさんを寝かせたとのこと。

 

 

 

幸い、

 

おばあさんは意識もあって、

 

骨折などもしていない様子。

 

 

 

医者へ行くか?という家族に

 

「行かんでもいい」と言っていて、

 

 

その後も普段通り昼ご飯をたべて

 

いつも通り過ごしているので、

 

 

大事にはならなかったようだった。

 

 

 

・・・・・ホっ・・・・・。ヽ(;´ω`)ノ

 

 

 

・・・よかった。

 

 

 

その後のわが家は、普段通り。

 

 

 

もし、

 

私が寝坊した日に

 

お婆さんが倒れて、

 

もし、

 

骨折などのおおごとになったら・・・と思うと

 

ゾッとする。

 

 

 

母屋に来たとき、

 

姑が「今朝、おばあさんが大変だっただよっ!」

 

と言った。

 

 

 

「今朝、おばあさんが大変だっただよっ!」

 

方言だから、キツい口調に感じる。

 

 

 

それを聞いて、つい、

 

「こんな大変なときに、寝坊するなんて何事だ!」

 

と責められているように感じて

 

ビクッと怖くなる。

 

 

 

言われてないのに、

 

「夜更かしなんかしてるからだ!!」

 

と責められてるように感じてしまう。

 

 

 

「好きなことばかりしやがって!家のこともちゃんとしなさい!!!」

 

そう、責められているように思ってしまう。

 

 

 

しばらくドキドキしていた。

 

 

 

 

昼が過ぎて

 

洗い物をしていると、姑がやってきて。

 

 

特産品の 丸干し芋をくれた。

 

 

 

image

 

 

 

姑:「あや、頑張っているから、お芋をあげる。」

 

 

 

びっくりした。

 

 

お芋は、この辺の地域にとって、とくべつなもの。

 

 

沿岸部で風が強く、

 

野菜の育たない 痩せたこの土地に普及した

 

救荒作物。

 

 

冬の保存食。

 

たいせつな、エネルギー源。

 

特産品として大切にされてきた食物。

 

 

『 がんばって 』

 

 

そこには、ここ一番の特別な意味がある。

 

 

 

 

 

姑:「あや、頑張っているから、お芋をあげる。」

 

 

 

うれしかった。

 

思わず、胸が熱くなって、うるっとした。

 

 

 

わたしは、姑に責められているんじゃないかと思って、

 

びくびくしていた。

 

 

好き勝手やっている自分に

 

ちょっとの罪悪感もあった。

 

 

 

「もっと家のことやれ!」「働け!」「子供の面倒見ろ!」

 

「妻の役目を果たせ!」「婆さんの世話をしろ!」

 

 

そんなふうに責められているんじゃないかと

 

疑っていた。

 

 

本当は、わたしのことを疎ましく思っているんじゃないかと

 

ずっと疑っていた。

 

 

 

姑:「あや、頑張っているから、お芋をあげる。」

 

 

責められるどころか、

 

応援されていた。

 

 

こんなにも、応援されているじゃないか。

 

 

 

image

 

 

胸がいっぱいになった。

 

おいも。

 

だいじに、たべよう。

 

 

 

当のお婆さんは

 

夕飯をむしゃむしゃとたべて、

 

正月用に買ったイチゴも、もりもりと食べ、

 

 

 

またソファのひじ掛けの不安定な部分に

 

ちょこんと腰掛けている。

 

 

 

しばらく座っていて、

 

「寒いからハァ寝る」と言って

 

お婆さんはいつものように、自室に戻った。

 

 

 

 

 

年末年始だからと言って、

 

とくに特別なことはない。

 

 

いつも通りの日常を過ごしている。