都会に出てくるのは、やっぱりこわい。

小さい頃にしまった心細さとか、わたしどうなっちゃうんだろうとか、自分の存在がおびやされて消えてゆく恐怖が湧き出して、

都会の雑踏に紛れて見えなくなっていくものを遠くにながめるのがすごくこわい。


こんな日に限って、いつも泊まるホテルが空いてなくて、初めて泊まる場所で慣れなくて、地震があって上の階だから揺れて、ますます心細い。


この心細さと向き合えということなのか、それとも、もう無理しなくていいよということなのか。


私の人生から完全にはもう消せなくて、消そうとしても、消そうとしても、湧き上がる。こわい。


人ごみには、もう、なるべくいかない。