いがぐりこです。


行ってきた。


こどもたち3人つれて、
車で、片道二時間。

母の住む町に、行ってきた。

数年間、音信不通だった母に会った。


次女と三女は、
産まれて初めて、私の母に会った。

長女は、私の祖母の葬式で
母に会ったきりだったけど、

その頃のことをよく覚えていて、

「みーちゃん、小さいときに、
 ヒロコちゃん(わたしの母)ちで
 ピザたべたよー(^○^)
 ヒロコちゃんに会いたい~!」

と、わたしの母に会えるのを
たいそう喜んでいた。


……………



おわった。

全部、おわった。

もう、胸につかえたモヤモヤは、無い。



行く前に、電話で、
母にすべてを伝えた。


今までは、
腹立ちと怒りが先にきて、

伝えられていなかった本音を
すべて伝えた。



ずっと、ずっと、
お母さんに会いたかったこと。


それでも、

「情けない母でごめんなさい。
 こんなみじめな姿を見せられないから、
 今日も、来てもらうことはできない。
 迷惑かけて、ごめんなさい。
 ごめんなさい。」

と、謝る母に対して、


お金のことよりも、
情けない母とかそんなことよりも、
何よりも。


どんなお母さんでも、
わたしは、
3人の子どもたちと私に、
会って欲しかったこと。


ずっと、ずっと、
お母さんに、会いたかったこと。


母親として情けないとか、
みじめだとか。
そんなこと、
私にとっては、どうでも良かったってこと。


とくに二女と三女は、
産まれてからお母さんに会ったこともなくて、
それが、
私にとって、すごくつらかったこと。


何度もお母さんと連絡取ろうとしたのに、
取れなかったこと。

不安だったこと。
寂しかったこと。
心配だったこと。


実家のある町に行くたびに、
団地に寄っていたこと。

会えずに、
とても悲しかったこと。


知らない町に嫁いで
子育てしていて、
とても心細かったこと。


つらかったこと。

頑張ってるの、
わかって欲しかったこと。


……………


母は、
泣きながら、

「うん。」「うん。」

って、聞いてくれた。

「そんなふうに思っていたんだね。」
「つらい思いをさせたね。」

って、
泣きながら、
声にならないくらいの言葉で、
言った。


そして、

わたしにとって、つらいことだった
今までの母の対応は、

母にとっては、

私に迷惑をかけるまい、という思いからの
不器用な愛情であったことを、
心から、知った。


わたしは、

「今から、行くから、
 今日こそは出てくれる?」

と、伝えた。


母は、はじめて、

「きをつけて、きてね。」

と、言った。


台風が近づく、真っ暗な雲の下、
私は車を走らせた。


もう、
胸につかえた、わだかまりは、無かった。

重苦しい嫌な気分は、無かった。



家につくと、

母は、
笑顔で迎えてくれた。

最後に会ったときよりも、
ずいぶん、やせ細っていた。


私は二女と三女に、
「ここがママのお家だよ。」って
言った。


二女と三女は、
はじめての場所と人なのに、
動揺することもなく、

「へー(´・∀・`)」って、
団地の階段を上っていった。


家は、散らかっていた。

トイレも、流し台も
びっくりするくらい、汚かった。


けど、

お構いなしに
子どもたちは喜んで、

最初は、少し
恥ずかしそうにしていた二女と三女も

帰る頃には、
「ヒロコちゃん!ヒロコちゃん!」って、

母に懐いていた。


わたし、
三女がいたずらをしそうになった時、

つい、

「お母さんっ!さっちゃん(三女)見ていて!」

って言った。



すると、
それを見た長女が、

「あー!(^○^)!
 ママ、今、
 ヒロコちゃんに『おかあさん』って
 言ったねぇ!(・∀・)♡」

と、いった。


私は、
「うん。ヒロコちゃんは、
ママのお母さんだから、
『おかあさん』って呼んだんだよ。」

って、言った。


………びっくりした。

自分で言っておきながら、

私の口からこのセリフが出たことに
後からすごく、びっくりした。


そして、
子どもって、ほんとによく見ている。


びっくりするくらい、
よく見ていて、

ふとした瞬間に、核心を突く。



帰りの車で、長女と二女は寝てしまった。


台風が近づいているけど、
雨に濡れずに済んだ。

窓を開けると
風がたくさん入ってきて、
気持ち良かった。



すべて、おわった。


胸につかえていたものは、もう、ない。


おわったんだ。



今、このセリフの意味が、
やっと、わかった。
腑に落ちた。


今、このセリフを
心から言える。


*****


母とは、いろいろあったけど、


まあ、いっか(ノ´▽`)ノ♪



もう、
しゃーない。
許したる。


母のことも。
憎んで、拗ねていた、過去の自分も。

しかたない。

もう、憎み尽くした。

もう、責め尽くした。

もう、拗ね尽くした。


だから、
もう、いいや。


しかたない。

そろそろ、
許してやるかなーーー!!!( ̄∇ ̄)


許してなくても、
許したことに、してやるよー!!!


ああ、よくかんばったな、わたし。

ああ、たくさん、拗ねたな、わたし。

ああ、よく、頑張った(^○^)


もう、おなかいっぱい。



一つ前の記事には、
コメント、たくさん、ありがとう。


わたし、やっと、

年貢を納められたのだと思う。

わたしの年貢。

「ちゃんと言う」


ダミーの、おばあさんじゃなくて、
ちゃんと本物に言えた。

本物に、やっと言えた。


ありがとう。