ニューヨークシティマラソン・レース編(その3/全6編)レース前半の展開 | Ka_Naのブログ

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40歳から再び走り始めて10年目を迎えました。ワールド・マラソン・メジャー制覇(Six Star Finisher:東京・ボストン・NY・シカゴ・ベルリン・ロンドン)を目指しています。(現在★★★★(2017/2019/2021東京・2018ボストン・2022NY・2023シカゴ))

今回からは、レース展開を中心に綴ります。

 

会場、スタートブロック(corral)までの流れは別途とし、ここでは整列から始まるレースの動きを中心にまとめます。

 

  スタート前

 

天候は20度超の予報通り、生暖かく感じ、湿気がある感触。

雲が出て直射日光は避けられる状況、時折風が吹き、心地よく感じられます。

 

残念ながら今回も時差ボケが治らず、前日までの睡眠は連日相当イマイチ。

11/1にNY入りしてから、動き回り続けて、歩数は連日3万歩超、、、脚にも不安あり。

 

* * *

 

待機場所であるアスリートビレッジ脇のブロック(corral)は8:45に閉鎖され、しばらく待っていると、迷彩服を着た軍人を先頭にスタート地点の橋のたもとまで移動します。

 

さすがにここまで来ると「いよいよニューヨークシティマラソンを走るのだな」と実感します。

 

順番は不正確ですが、大砲のリハ、国歌斉唱、NYPDヘリコプター連隊の飛行、NYRR会長の挨拶、エリート選手紹介…がつづきます。優勝実績のあるケニア選手とゲーレン・ラップ選手の紹介は詳しいものの、大迫選手は名前だけだったような…

 

9:05 数十人のエリート選手がとなりの車線レーンから颯爽とスタートします。

 

そして、NYCMのスタートといえば、NYCのアンセム、"ニューヨーク・ニューヨーク"。

スタート直前の緊迫した雰囲気の中、F・シナトラが朗らかに歌いあげる"ニューヨーク・ニューヨーク"。

このギャップ(※)にしびれます。

 

3 minutes, 2 minutes…徐々にカウントダウンしてドゴーンと大砲が響き、9:10 あっけなくスタート

 

(※)「フルメタル・ジャケット」の"ミッキーマウス・クラブ・マーチ"、「時計仕掛けのオレンジ」の"雨に唄えば" みたいな

 

 

  スタート~5K 20:19(4:04/km)

コース画像出典はすべてNYRR コース紹介動画より

 

 

スタートラインを超えたのは号砲から10数秒過ぎ、橋を登っていきます。

 

前半のテーマは「温存+様子見」

想定ペースは保守的に4:10/kmとしました。

 

海外レースは、気候・コースといった環境要因、時差ボケ・生活リズムの狂いなど体内要因ともに不確定な要素が多いです。

1週間前に金沢でサブ50(4:02/km)をしているとはいえ、セオリーどおり前半抑える作戦をとります。

 

 

橋の上りは思ったより長く、1km超続き、下りに入ると後続のランナーにどんどん抜かれますが、ここは気持ちを抑えて、淡々と走ります。下りなので、ラップは3分台をマーク。

 

ブルックリン地区に入り、いよいよニューヨークの街を駆け抜けます。

 

 

 

  5~10K 20:31(4:06/km)

 

 

直線のコースは延々と先まで続きます。

 

体内から熱がもわっと出るような感触があり、慣れない気候で走っていることを感じます。

この時点で「今回はすべての給水をとるべし」と決めます。

 

 

1km毎のラップは、想定の4:10より速く推移しており、その度に「もっと抑えて大丈夫だ。リラックスだ」と言い聞かせます。

 

リラックスしてまずは楽しもうと頭を切り替えて、沿道や周りのランナーを柔らかく見るようにします。

 

比較的なだらかなこのセクションは脚に負担をかけないようにピッチを多めにします(Garminの数値的にはおおよそ想定通りかと)

 

 

 

  10~15K 20:54(4:11/km)

 

 

10Kをすぎると「もう10K終わってしまった」と既に名残惜しい気持ちが出て、レース中にして早くもNYCMロスが始まります。

 

なだらかな下りから、8マイルを過ぎると上りになります。

この上りは延々と続き、また街の雰囲気も少し変わり、街路樹にレンガ造りの家が並びます。

上りだからか、沿道の応援の距離がとても近いです(柵が無い)。

 

いつの間にやら、ブルー・グリーンCorralチームとも合流して、ランナーも沿道の応援も一体となり盛り上がります。

 

今までに味わったことのない応援を得たものの、ここの上りでは、このレースで初めて疲労感を覚えます(実際、心拍も150超のゾーンに)。

 

 

 

  15~20K 20:42(4:08/km)、20K-Half

 

 

上りが終わったと思ったら、次は延々と下りが続き、下りが終わったらまた上りが始まります。

 

何だか少しずつ身体が重くなっている感触がします。

 

気温も上がったのか汗も多くなります。

あるエイドから氷が入ったジップロックが出てきたようで、先行するランナーがそれを受け取り、ペースをあげて前を走るランナーに手渡しています。

「おぉ、このNYでも素晴らしい連携が見られるとは」「次のエイドでは自分も真似しよう」などと頭に浮かびます。

 

 

そうこうしているうちに、長い直線も終わり、カクカクと角を曲がり、沿道の様子・看板などからブルックリン地区の終わりが近いことを感じます。

 

中間点が橋上(第二の橋:プラスキーブリッジ)にあることは事前に把握しており、そこで後半に向けて切り替えることにします。

 

ハーフ通過 1:26:52

 

最終デッドラインのサブスリーに対して3分ちょっとの貯金(3×60÷21=8.xx ⇒ サブスリーペース4:15/kmに対して8秒のマージン)であることを確認

 

* * *

 

想定ペースの4:10を上回るペースで推移したものの、コースの形状からすると各ラップを気にするものではなかったかと(上りと下りでえらく変わる)。

 

スタート前に描いていた作戦については、多少ダメージを覚え始めたとはいえ、後半に向けてまずまず体力は温存したかと。

 

さらに盛り上がる後半につづきます。

 

 

(正式リザルトより)※5K毎のラップは筆者が追加

 

 

アメリカ  アメリカ  アメリカ  
 

 

After a quiet first 2 miles on the Verrazzano-Narrows bridge, we hit Brooklyn and the big noise hit us, the crowd support  was fantastic. 

Running through Brooklyn got to be my favourite part of this marathon. 

The energy through this first half in Brooklyn is on a whole different level to any other race.