奈良マラソンへの憧憬1(奈良を舞台にした作品:手塚治虫「火の鳥 鳳凰編」) | Ka_Naのブログ

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40歳から再び走り始めて10年目を迎えました。ワールド・マラソン・メジャー制覇(Six Star Finisher:東京・ボストン・NY・シカゴ・ベルリン・ロンドン)を目指しています。(現在★★★★(2017/2019/2021東京・2018ボストン・2022NY・2023シカゴ))

映画、音楽、漫画…いずれの分野も、新しいものが次々に生まれて、昔のものは古びます。

 

しかしながら、いくつかの作品は、世代を超えて残り続けるでしょう。

 

手塚治虫先生の長編作品「火の鳥」もその一つかと。

 

「火の鳥」を読むのは三十年振り?ですが、あらためて読むと様々な思いがわきあがり、色々と考えさせられます。

 

読後に、ずっしりとした重いものが広がるというか、日頃向き合えていない何か大事なものが突き付けられるというか・・・

 

* * *

 

さて、奈良では、幾千年を重ねて様々なものが残り続けています。

 

今回は、奈良マラソンへの憧憬として、奈良を舞台にした"火の鳥 鳳凰編"をテーマに徒然に綴ります。

 

 

(1)火の鳥:鳳凰編とは

最高傑作の呼び声高い:対象的な二人の生き方を通して、人生観・輪廻・宗教・社会を問う

(2)この歳になり一層刺さるテーマ

生きるとは~茜丸か、我王か~

(3)奈良とマラソンと"火の鳥 鳳凰編"

大和の山々・太陽を目に焼き付けて、いにしえからの大和のみちを駆け抜けたい

 

■ 序:火の鳥とは

巨匠 手塚治虫のライフワークであり、過去・未来、地球・宇宙を舞台に、人間・生命をテーマに描かれ、その時代時代に不老不死の象徴として"火の鳥"が、また、現世・人間界の象徴として、特徴的な大きな鼻を持つ人物(猿田)が登場。

個人的な推察ですが、手塚先生も鼻の大きさが特徴で、いわば猿田に手塚先生自身を投影させていたように感じました。

 

 

(1)火の鳥 鳳凰編とは

 

簡潔にまとめると、奈良時代を舞台に、対称的な二人の仏師(茜丸、我王)を通じて、生き方・宗教・輪廻・社会のあり方…といった深いテーマを手塚先生の観点から描いたものかと。

 

・朝廷で名声を得るにつれて、次第に純粋な心を失う茜丸

・旅の中で、次第に自身の在り方を見出す我王

 

・二人の最初の出会い 出典 手塚治虫「火の鳥 鳳凰編」より(以下同)

 

"対称的な二人"というプロットは、現在でも"エリートと雑草"という具合によく使われます。

 

私が思いつくのは、「白い巨塔」の財前と里見、「ドラゴンボール」の悟空とベジータ・・・など

 

今やっている「日本沈没」の小栗旬(天海)と松山ケンイチ(常盤)もそうでしょうか。

 

* * *

 

また、読み終えた後の気持ち・感情・味わいという点でも、一線を画すものがある気がします。

 

個人的な見立てですが、近年の創作物(映画、ドラマ、小説、漫画…)は、誰にも分かりやすく、爽やかでスッとするような、いわばライトな後味のものが多い印象があります。

 

「火の鳥 鳳凰編」は、おそらく人によって感じ方は様々でしょうし、私には(近年あまり味わっていない)ヘヴィな後味がありました。

 

 

 

(2)この歳になり一層刺さるテーマ

 

主人公の二人には、"世のため、人のために尽くす"といったものが根底にありましたが、その生き方は

 

・茜丸…現実を見据えた生き方

・我王…理想を突き進む生き方

 

かと。

 

茜丸は物語の流れ上、ヒール(悪役)の立場なのですが…わが身を振り返ると、多分に茜丸的な生き方に近い気がします。

 

茜丸が朝廷組織に取り込まれたように、現代社会を生きる多くの方々は、公機関・企業…など何らかの組織に依っているのかと。

 

すっかり朝廷の有力者に取り込まれた茜丸と、それを諫めるプチ

 

趣味のランニング・マラソンは、我王のようにマイペースにやっていますが、これはやはり、"我王のように生きたいが、そうはいかない"ジレンマから来るのかもしれません。

 

ただ、(会社)組織に依る時間も、後それほど長くはありません。

(会社)組織を出た後、どのように生きていくか、二人の生き方を通してあらためて考えてみたいと思います。

 

 

 

(3)奈良とマラソンと"火の鳥 鳳凰編"

 

鳳凰編の最後は、自然と太陽の美しさに感動して涙する我王のシーンが印象的です。

 

 

 

私は昨年初めて奈良を訪れましたが、大和の山々の輪郭がとても印象的でした。

 

・2020/12/19 奈良・平城京マラソン 朱雀門と背後の大和の山々

 

 

また、奈良マラソンのコースをみるに、古代からの道に通じるものがあるようで、ロマンを感じます。

(個人的に、山の辺の道(北)に沿っている印象がありました 悲恋の影姫伝説が残る、北・山の辺の道を歩く )

 

ひょっとすると幾世代も前の先祖も、奈良の都に物資を運んだり、労役に就いていたり、大和の山々を目にしていのかもしれません。

 

 

現代を生きる私も、奈良マラソンのハードなコースを息せき切って走って、しかと目に焼き付けたいと思います。

 

 

***(英語学習の一環で簡単な英作文をするようにしています。違和感などがあれば、ご指摘いただけると助かります)***
 

Phoenix, "Hi no Tori", is an manga series by the legendary manga artist, Osamu Tezuka.

As it attracts many people in many aspects, Phoenix will survive in the future.

 

Among the series of Phoenix, vol 5 "HO-O" is the masterpiece which has a universal theme such as humanity, sociality,religiosity and so on.