On nOthing  -276ページ目

Summer wave #10 翔 2

「あれ、爺ちゃんの軽トラ無いね」父は言う。

「本当だ。あれは将亮の車で、母さん達の車もあるし、あ、桃さんとともるさんじゃない?」桃と可愛らしい名前をしているが、僕からしたら婆ちゃんの兄妹だからそれなりの歳だ。その割には若々しく、母と姉妹だと言っても通じそうだと思った。

「あ、丁度着いたのかな」車を止めて父は外に出た。

「こんちわ。今着いたんですか?」と話しかけている。

「あら、春喜じゃない。こんにちは」

「おお、そう今着いたんだ」と挨拶を交わしている。

「春喜荷物運んで」と母さんが言い、車を降りて父さんの方に行く。

「こんにちは。桃さん。元気でした?」

「あら、菜々。久しぶり。元気よ。」と言い大人の話が始まっていた。

「こんにちは」と言い、荷物を家の中に運んだ。

二階のいつもの場所に荷物を運ぶ。古い家で歩くとキシキシと音をたてる。

「こんにちは」家を眺めながら歩いていると、声をかけられた。

「あっ爺ちゃん。こんちわ」小柄な爺ちゃんは笑顔でいた。嬉しい気持ちになる。

「持ってやるよ」と荷物を持ってくれた。

「爺ちゃん元気だった?」

「ああ、元気だよ。翔代表に選ばれたんだって?」

「あ、うん」

「すごいな。爺ちゃん自慢出来るな」と笑っている。

「あれ、将亮は?あーあいつかあいつは、釣りに出かけてるみたいだな。親父から竿借りて行ったから」

「そうなんだ」
「亮とし聡も行ったみたいだぞ」

「来てんだ!楽しみだな」亮と聡は爺ちゃんの兄妹の孫だから、はとこだなと続柄(つづきがら)を学校で習ったのを思い出した。

何往復かして荷物を全て運び出し、麦茶を飲んだ。親とまだ外で話をしている。

「ほれ、竿出しといたぞ」と言い渡される。

「ありがと」

「さっき親父行ったみたいだから途中で会うかもな」

「したら行ってくるよ」と言い港に向かった。

 

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