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Summer wave #12 さくら 4

「そういえば翔くんサッカー日本代表に選ばれたんだって」と叔母は言う。

「え?・・・ウソ?」と久しぶりに驚いた。そう言えばさっきの写真もユニフォームをきていた事を思い出した。

「翔くんのチームは有名なチームらしくて同じ代表が3人いるんだって。翔くんはFWみたい。」

「凄いね。うちのガキ共もなんかやらせようかしら」うちの家系はそういう才能には恵まれているな、と思った。

「今時何もやらせてないのも珍しいよ」

「確かに・・って何もやらせてない訳ではないよ。一応英語塾に行かせてます。」週一の本格的ではなく、無料の英語に慣れようと言う方針の塾というか、集会に行かせていた。あまり効果は分からないが本人達が楽しそうなので行っている。

「まぁあんたも大変だから、あまり言わないけど。でもやっぱりねぇ」叔母は子供の事を思いそういう事を言ってくれている。

「まぁまぁ。仕方ないじゃない」と祖母は言う。私の夫が早くに死んでしまったからだ。

「そうね」と言いそれ以上は言わない。叔母は悪い人ではないが、子供や老人に対しては忌憚(きたん)なく意見を言ってしまうのだ。いつもの事だから、もう落ち込んだりしなくなった。それとは相反し偶に忘れそうになる大切な思いを啓発してくれると今では思っている。だけどやはり苦しい気持ちになる。

「ピュールロロー」とトンビが鳴いた。トンビは一瞬姿を現し、直ぐに森の中に消えていった。バードストライクしやすい鳥だっけかな?なんとなくそんな事を思ってしまう。空とビルの堺が分からずのビルにぶつかる。堺が分からない。そのことがずっと頭にある。


 

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