複数の保険会社で死亡保険や医療保険に加入する場合、合計で高額な金額になる場合があります。
例えば、主婦なのに合計で2億円の保障をかけようとする場合です。
過去に何回も保険金目当ての犯罪や保険金の不正請求などがあったので、それを回避するために各保険会社は保険会社同士でデータを出し合って他社の加入保険をチエックできるようになっています。
(契約内容登録制度・契約内容照会制度、2002年4月~)
ですから、チエックして主婦の場合は死亡保障の最高限度額を原則5千万円にするなどの規制を行うようになっています。
また、最近では反社会的勢力が契約していないかどうかを見るためにチエックを強化しているようです。
これは、保険申込時に契約者や被保険者に説明して了解を得て行われています。(了解を得られない申込は受理されません)
例えば、当人は知らなくても、幼い時に親がかけた保険などもここで見つかったりします。
保険の申込みした方は、申込書の記入モレはないし、健康上の問題もないのに成立まで1週間~10日かかった記憶がありませんか?
実は、申込書のチェックや告知書のチェックの他に、どんな保険にどれだけ加入しているかのチェックに結構時間がかかっているのです。
このデータを一括管理しているのが生命保険協会ですが、保険会社がLINK照会すると生命保険協会からの回答が平均3~5日はかかるからです。
参考までに、登録内容および照会内容は以下の項目です。
●契約者・被保険者の名前・住所(市まで)
●保険種類と金額、入院給付日額
●契約日
●取扱い保険会社
●その他契約および申込みの状態など
例えば、すでに医療保険及び医療特約で日額2万円の入院給付金がもらえる契約となっていれば新規で5千円の医療保険には加入できません。
なぜなら、医療保険は他社加入の医療保険も合計(通算)して2万円までが加入の限度だからです。
ですから、現在加入の医療保険の入院給付金を5千円分解約しないと新規の5千円の申込みができないようになっています。
(事前に、現在加入の5千円を止めると申請すればOKです)
死亡保険は、年齢ごとに通算の限度額が違いますので今まで加入した保険金額の合計を営業に連絡すれば、あとどの位の保険金の加入が限度なのか調べてくれます。
自分や家族の生活を守るのが生命保険ですが、その保険が悪用されないように事前に監視をするのが契約時の保険金チエックなのです。
栃木・宇都宮市の
FP・保険コンサルタント
五十嵐良太郎