生きるエネルギーアップをサポートする、生き方モチベーターの滝口です。
仏教の教えの中に、「一切衆生悉有仏性(いっさいしゅじょうしつうぶっしょう)」という言葉があります。
この一切衆生悉有仏性の言葉の意味は、「すべての生きものに、素晴らしい可能性がある」ということです。
「衆生(しゅじょう)」という言葉は、現在は殆ど使われていない言葉ですが、その意味は、この宇宙の存在するすべての生きものを指します。
ですから宇宙人がいるとすれば、宇宙人も当然含まれます。
そういう意味で仏教という教えは、まさに宇宙的な思考ということで「超グローバル思考」といえます。
「素晴らしい可能性」とは、具体的に何を意味するかといいますと、「仏に成れる可能性」のことです。
その「仏に成れる可能性」のことを、仏教では「仏性(ぶっしょう)」と表現しています。
ここでいう「仏」は、亡くなった人のことではなく、現代風に表現するならば、「最高の人格と能力を身に付けた存在」のことです。
ですから仏教では、「すべての人が、最高の人格と能力を身に付けた素晴らしい人に成れる」と考えているわけです。
そういうわけで仏教は完全なる平等主義で、人種や能力、経済力などの違いによる差別を一切認めません。
「すべての人は、素晴らしい人に成れる」
何と、素晴らしい言葉でしょうか!
努力しだいで、私も素晴らしい人に成れる
努力しだいで、あなたも素晴らしい人に成れる
努力しだいで、今、最悪の行為をしている人であっても、素晴らしい人に成れる
努力しだいで、過去に大きな罪を犯してしまった人であっても、素晴らしい人に成れる
これが、仏教の根本的な教えである「一切衆生悉有仏性」の考え方です。
今、素晴らしい人になっていないという人は、生まれつきダメな人間なのではなく、素晴らしい人になるための正しい方法を知らないか、もしくは、そのための努力をしていないか、どちらかだと仏教は言うのです。
人種差別に対する反対運動が、世界各国で起きていますが、一番大事なことは、人々の「他の人に対する考え方を変える」ことではないかと私は思っています。
国の違い、肌の色の違い、言葉の違い、信じる宗教の違い、生き方の違い、好みの違い、そのような様々な違いを、お互いに認め合うことが、様々な差別の問題を無くすために不可欠なことだと思います。
思考を変えれば感情が変わる
感情が変われば行動が変わる
自分と違う他人を差別するという行動を無くすためには、他の人に対する感情を変えなければなりません。
他の人に対する感情を変えるためには、、他の人に対する思考を変える必要があるのです。
その一番の方法が、仏教で説くところの「一切衆生悉有仏性」、つまり「すべての人に、素晴らしい可能性がある」「すべての人は、素晴らしい人間に成れる」ということを信じることだと思うのです。
世界中のすべての人が、この「一切衆生悉有仏性」=「すべての人は、素晴らしい人に成れる」ということを信じることができたとき、地球上から「差別の問題」が完全に消えると私は思っています。
しかし、そういう話をすると、次のような反論を言う人も多くいます。
「そんなのは、きれいごとだ!」
「そんなのは、絵空事だ!」
その反論に対する答えになるようなお話が、仏教の経典の中にあります。
それは99人を殺害したアングリマーラという青年を、お釈迦さまが仏弟子とし改心させ、素晴らしい人間に育てたという実話です。
アングリマーラという青年が、99人を殺害したのは、アングリマーラが長年教えを受けていたバラモン教の師匠が、「悟りを開くために、100人の人を殺すという厳しい修行をしなければならない」と指導したからでした。
なぜアングリマーラの師匠が、そんなとんでもない指導をしたかというと、アングリマーラを誘惑して断わられた師匠の妻が、アングリマーラに対して逆恨みをし、「アングリマーラから誘惑された」と嘘の話をしたからです。
バラモン教において、師匠の言葉は絶対です。
しかもアングリマーラは、非常に素直で真面目な青年だっために、師匠の言葉を信じ、そのような人を殺すという行為をやり続けたのです。
いくら師匠の言葉が絶対であっても、そんなことがあるのだろうかと、私も最初、思ったのですが、1995年に起きた「地下鉄サリン事件」を見た時、その思いは消えました。
「地下鉄サリン事件」を行ったオウム教団の若い信者たちは、まさにアングリマーラと同じで、教祖である麻原彰晃の言葉を信じ、あのような事件を起こしたのです。
彼らは、猛毒のサリンを使ってパニックを起こすことが、世界を救済することにつながると固く信じていたのです。
99人を殺害したアングリマーラに関しては、100人目として殺害しようとしたお釈迦さまに
逆に諭され、心の眼が開きます。
そしてアングリマーラは仏弟子となり、仏道修行に励むのです。
日々の修行の中、自分の犯した罪を深く反省し、自分の考え違いを1つ1つ正していくのです。
そして心を磨き続けたアングリマーラは、立派な仏弟子となり、その後に多くの人を救ったといいます。
私は間違ったことをしている人を見て、軽蔑する気持ちや差別する気持ちが生じた時は、このアングリマーラの話を思い出すことにしています。
そうすると、「すべての人に素晴らしい可能性がある」という思いが、自然に湧き上がってきます。
【今日の言葉】
すべての人に、素晴らしい可能性がある
すべての人は、素晴らしい人に成れる
これを信じることが、世界から差別をなくす土台となる
最後まで、お読みいただいたことを、心から感謝いたします。
少しでも皆さまの心の幸せと生きるエネルギーアップにつながれば幸いです。
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人財育成のジェスリード
営業コンサルタント
滝口 祐幸
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