1978年に制作されながら当時は日の目を見ることなく、2006年にリリースされたGUILTY RAZORS唯一のアルバム。あれからもうすぐ20周年。そんなに経つんですね。ただ、思うのは、果たしてこのアルバムはその間にどの程度評価をされたのだろうか、ということ。当時はレコード屋としての仕事で、色々と紹介する文章を書いたりもしたのですが、正直言うとあまり手ごたえがなかった。それは、バンドの活動当時にポリドールがプレスした7インチが直前で発売中止になって、そもそも高くてなかなか買えなかったとか、実はアルバムがありました、なんて言われても、オリジナル持っている人がいないと、どの程度事件として成立したのか、など、色々あったと思います。
ただ、あらためて聴いてみると、とても良い。ちょっと良すぎるくらい。
STOOGESのサウンドを1977パンクなアップテンポな音楽にして、みたいなことで言うと、DAMNEDのファーストなんかと同種のものだと思うのですが、意外とそういうのって、ありそうでない。本当は少数のマニアの間のみの秘密にしておきたい音楽なんだけど、なんかの拍子に世間に見つかってしまったら、ロックンロールの歴史に大きく名前を書き込まれてしまって、遠くに行ってしまうような、そんな名盤ですが、幸か不幸か、そういう状況にもなってないし、今のところなりそうもありませんね。もっと内容に相応しい、名盤っぽいジャケだったら、見つけられてしまってどうなってたかわかりませんけど。
上の写真のやつはファーストプレスでレッドビニール、すぐに完売してしまって、セカンドプレスはジャケを変えてブルービニールになって、それぞれ500枚プレス、インサートはファーストプレスのみという仕様です。
セカンドプレスはこんなジャケですけど、CDもこっちのジャケです。ただ、個人的な意見としてはレコードでデカい音で聴かないと良さがわからないという気がします。埋もれてしまったテープを発見して、キズを修復してリリースされたものでしたが、今聴くと、そんなことが気にならないくらいに音圧のある良い音。シングルの曲はオリジナルを聴いてしまうと鮮度が違いますけど、まあ、それはそれとして、ね。ポリドールが発売を中止したのは、バンドの素行が悪くて云々という伝説が語られたものでしたが、そんなの本当かな、と思うし、アルバムを聴く限り、良くコントロールされた知性あふれる内容で、初期のPINK FLOYDのカバーなんかも見事に自分たちのサウンドにしているあたりも音楽的センスを感じます。
実は当時、赤青両方買ってしまったのですが、だけでなく、CDも同時発売の再発7インチも買ってしまったはずです。オリジナル持ってるのにバカみたいですけど、しかたありませんね。だから、もっと世間で評価されて欲しい気持ちと、誰にも見つからずにいて欲しい気持ちとがあるのと、なんというか、好きすぎて恥ずかしいから、あまり語りたくない気持ちもあったりします。
両方とも聴きなおした限りでは、赤も青も音の違いは感じられませんでした。未聴の方はどっちでも良いのでレコードを探して入手して欲しいと思います。

