いえのレコードを聴きなおす

いえのレコードを聴きなおす

音楽やオーディオなどです。ステージ4の癌になりました。

ロベール・ド・ヴィゼーは今ではテオルボの曲の方が有名ですけど、当時はルイ14世のギター教師でもあり、1682年と1686年にギターのための曲集を出版してるくらいなので、もっとギター作品の録音があっても良いと思うのですが、まとめて聴けるのはこの1986年のラファエル・アンディアのやつくらいしか知りません。出版された2つの曲集と、手稿譜で残されている作品まで網羅していて、幸いにして演奏もとても良い。だからこれを聴いておけば良いのですけど、全部聴けるのはこの3枚組のレコードだけで、CDだと抜粋されて1枚にまとめられてるんですね。

 

しかもCDだと第4組曲から始まっていて、第1~3組曲は収録されてないので、レコードで聴くのと抜粋のCDだとアルバムとしての始まり方が違うという不条理。しかも、私はそのCDの方をですね、たぶん25年くらい前だと思うんですけど、朝にタイマーで再生するようにしていて、目覚ましに使っていたんです。だから、第4組曲がもうヴェルサイユの音楽であるとか全部飛び越えて深く染みついてしまっていて、今でもレコードだとSIDE2から変な気持ちになります。この次の曲が始まったらそろそろ起きないと...みたいな。

 

ここで使われているのは5コースのバロック・ギターですが、テオルボほどの多弦楽器とは違って対位法的にはよりシンプルで、その分フランスらしい舞曲の組み合わせとしての組曲らしさが感じられますし、スペイン系フランス人のアンディアはその点でもとても良い演奏をしていると思います。そもそもはピリオド楽器専門の演奏家ではないみたいですけど、このヴィゼーの録音以外にも1983年リリースでフランソワ・ル・コックの録音があって、そっちでもバロック・ギターを弾いてます。レーベル的にもそっちの方が見つからない気がするんですけど、たぶん大昔にどっかのレコード屋で普通に買った記憶があり、なぜか持ってます。Discogsの情報を信じるなら古楽系の録音はその2枚だけだそうですが、演奏と録音の良さ含めてどっちも聴いておく価値があるかと思います。

 

先週、久々に内視鏡の検査でした。検査の日が来るまでは少し緊張しましたけど、病院着いたら慣れたもので、いつも以上に麻酔で気持ちよく眠れました。GW明けの結果待ちですね。