たとえば、バターをたっぷり引いたタークのフライパンに、
艶やかに光る卵を3つ流し込んで作った半熟のオムレツ。
寝付けない夜にベッドから起き出して丁寧に淹れて飲む、
デカフェじゃないコーヒー。
リボンの箱に入った小さなチョコレートを
ゆっくり口で溶かしながらする読書。
ころんと愛らしいフォルムをしたマロングラッセを
ひと粒だけ買い求め、気持ち良くひと口で食べる瞬間。
ショップカードを見ずに、
その香りや色からフレーバーを想像して食べるマカロン。
こういう時間を私はとても贅沢だと思う。
小さな頃は、ガムもグミもチョコレートも、ジュースだってそう、
ある分だけ食べて、飲んでしまってた。なんて欲深い。。。
その欲深さは今も変わってないけど、
一気に全てを味わおうとしなくなった。
それは、とても喜ばしいことのようにも思えるし、
少し切ないことのようにも思える。
うーん、でもやっぱり秒で勝負の時には、
後で恥ずかしくなっても、思い切りのいい人でいたいな。