もう8月に入ったね。

2016年もあと4ヶ月なんて思うのは、いくらなんでも気が早すぎるかしら。

だけど決して大げさではなくて、いつの頃からか、
お盆が来たらもうお正月精神で日々を過ごすようになっちゃったなぁ。

この時期って移動増えるよね。

里帰り、国内、海外旅行は勿論だけど、
ちょっとだけ足を伸ばしたり、遠回りして家まで帰ってみたり。

電車、飛行機、新幹線、船、車。

音楽聴いたりもいいけど、私はやっぱり読書!
(乗り物によっては難しいけど)

友人との約束には3分とか5分とか微妙な遅刻をする私だけど、
こういう時は早めに駅や空港に行って、本屋に寄る。
(遅刻よくない。。。気を付けます)

手に取るのは分厚いものを1,2冊よりも、
サクッと読めそうな本を3,4冊派な私。

で、この前出逢ったのが
角田光代さんの「キッドナップ・ツアー」。

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お父さんと娘(ハル)の話なんだけど、とっても素敵な話だったな。

どの場面も好きだけど特に好きだったのは、
友達や洋服、食べ物や学校は自分で選べるのに、
どうして家族だけは選べないの?ってずっと考えてる子供だった、と
ゆうこちゃん(ハルのママの妹)が突然ハルに話し出すとこ。

ひとしきりのやりとりのあと、
今もきらいなの?ってハルが聞いたら、
きらいじゃない、それほど、ってゆうこちゃん。

なんで?ってもう一度ハルが聞くと、
ほかにすごく好きな人ができたから、って。

何それ、全然分かんない、って言うハルに、
ピザのチーズをうんと伸ばしてみせて、でしょうね、と笑うゆうこちゃん。

私も仲間に入れて欲しい〜、と思うくらい好きな場面だった!

読み終わって、ここ数日、この作品を
お風呂が沸くまでとか、お蕎麦茹でてる間とか、コーヒー淹れる時間とか、
頭の中で反芻してたけど。

やっぱり、家族って選べないからいいんだよなって。

当たり前のことだけどさ、しみじみそんな事を思いました。

家族の形って本当に様々だけど、やっぱり良い事もあれば、そうじゃない事もある。
毎日一緒にいたり、面倒くさい、やな事も共にする。

そういう時に、もし自分が選んだ家族だったら、
誰も呪えずに、自分を責めなくちゃいけないじゃん。
(ここで言う家族って、子供から見た、親や祖父母、親戚ね)

思春期とかさ、何かあってもなくても、色んな事に絶望したり、イライラしたり。

大体最終的には親にそういう矛先って行くけど、
その時、思い切り反抗出来るのって、自分で選んでないからだよ、きっと。

それが本当にありがたいこと、って分かるのは、
ゆうこちゃんみたいにすごく好きな人ができて、なのかもしれないなって。

そんなことを思った最近でした。

あっ、読み終わって知ったけど、今度映画化もされるみたいですね。
楽しみだ〜。