涙で濡れた写真にアイロンをかけて、大切に胸ポケットに仕舞う。



また涙でびしょびしょになって、写真にアイロンをかける。



高温の蒸気で、写真を引き延ばす、引き延ばす。



何度もそんな事を繰り返しているから、もうその写真に、何が、誰が写っているのか分からないんだけど、でも、手放せない。


そんな雰囲気のものって、ありますよね。


なんか、ありますよね。


なんか、あるんだよなぁ。