大人なんて嫌いだ、って言えるのは、本当は、愛に包まれている証かもなって。
ちゃんと子供が子供を真っ当出来るのは、大人が大人を演じてくれているからなのかもしれない。
あの頃、よく分からないけど世界に苛立っていて。
酷い言葉とひたすらの沈黙を盾にして、自分を保っていた。
だけど、悲しい笑顔とおぼつかない優しさを私に向けるあの人にだけは、いつも本当の事が言えなかった。
なんか、すごく、寂しかったなぁ。
世界が波打った。
上手く言えないけど、子供に嫌われてくれる大人って、本当は、すごく傷付いているかもしれないけど、ある意味信頼されている人でもあるよね。
私がいつか子供を授かって、その子が世界に苛立つ年齢になったら。
覚悟を決めて、ちゃんと嫌われる大人でいてあげなきゃな。
全部、受け止めてあげなきゃな。
なんてね。
そんなに簡単じゃないよね。
でも、今日ある人の話を聞いて、ぼんやり、そんな事を思った。