友情武者小路実篤さんの『友情』を読んだ。恋って恐いなぁ。自分という大切なものを忘れるだけでは飽き足らず、尊いものをふたつもみっつも持ってっちゃうんだから。でも、ここに描かれている友人はよく戦ってくれたと思う。ただそのせいもあって、恋は友人の方に転がってしまったとも言える。そしてその罪悪感から二人がより一層強く結ばれてしまうことに、自分だったら耐えられるだろうか。何度も、何度も、読み返す。