伝統構法の大工と曳家が相判することで出来ること。 | 曳家岡本のブログ

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東日本大地震以降、ご招聘いただきましたら全国で曳家・家の傾き(沈下修正工事)、家起こしなどをさせていただいている曳家職人・岡本直也の現場と時々(笑)子どもの悩みを書いているブログです。

横浜市都筑区の古民家再生工事

枕木を組んで~組んで~組みまくっています(汗)

思わず「ただたくさん枕木、組んでるだけで馬鹿みたいかな?」と堅田さん(松嶋さん改姓しました)に尋ねてみました。

「いや。親方は慣れてるから、そう思うかも知れないですけど・・僕らは、凄い技術だな~と思いますよ」と言ってくれました。

お家の裏側の桁が脆弱なので、補強材を抱かせようと云うことで、ジャッキのポイントを自由に変えられるように、組み上げています。

登り梁にジャッキを掛けるために、かつお大工に細工して貰いました。

こちらは、画面中央より、やや左側に見える桁が途中から細いもので継がれていたので、今回、同じ大きさの角材に取り換えします。

こちらも、大工さんに屋根の垂木にジャッキを掛けられるよう細工してもらいました。

この細工は埼玉県朝霞市の重要文化財「旧高橋家」や水戸市指定有形文化財「水戸八幡宮」の修復木工事を担当した赤堀さん。

水平レベルを採るのに、判りつらい部分とかもありますので、基準点から、色々な建立時の形を引っ張っていって直してゆきます。

 

まずは、裏手方向の桁の補強を兼ねながら、約200ミリの沈下を補正していってます。

画像では判りつらいですが・・結構、枕木が高くなってますので、上り下りだけでも危ないし・・疲れます。

 

大工さんたちと「これって文化財、直している感じだよな」と言いながらやりがいのあるお仕事をさせていただいております。