家起こし工事完了・撤退です。 | 曳家岡本のブログ

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東日本大地震以降、ご招聘いただきましたら全国で曳家・家の傾き(沈下修正工事)、家起こしなどをさせていただいている曳家職人・岡本直也の現場と時々(笑)子どもの悩みを書いているブログです。

千葉県いすみ市での古民家の傾き(沈下修正工事)+家起こし 完了いたしました。

ご依頼いただきましたお施主さん・森田さんと最後に記念撮影(笑)

昨日、現場に着くと、森田さんの奥さまが、ちょっと興奮した感じで、

「こんなにきれい直るなんて!嬉しいです。自分も家起こししている場面を見たかったです」

「もし、この家を売ることがあったら床板を外して、この家はきっちり基礎を直してますから!と、まずは床下を見てもらいます(笑)」

と言ってくださったのが、本当に嬉しいです。

「親方、こんなに大きな基礎にしくなくても良いんはないですか?」と言っていた松嶋さんも、全ての鉄骨を解体、撤去して見ると・・・

「大きいと思ってたけど、これは安心感のある良い基礎ですよね」

と言ってくれました(笑)

いや造ってくれたのは松嶋さんと飯田くん、藤長くんなんですが(汗)。

足固めを入れるまでの間、仮筋交いと、足元にも荷締めベルトを入れておきます。

後は、かつお大工協力のもと、森田さん(お施主さん)がセルフビルドで定年までの数年間でゆっくり直すそうです。

良いな~。じっくり自分で直して、そこで住むなんて、風情があります。

 

最期は、畑で採れたお野菜をいただきました。

家内が「うちのじいちゃんが畑で作っていたような野菜(笑)」と喜んでおりました。

 

一週間前の、「マトリックス」ばりの凝縮された時間を過ごした場所が片づけられるのは寂しくもありますが・・

梅雨前線のように、ずっと居座るわけにもゆきませんので、撤退~そして次にお互い進まなくてはなりません。

 

次は高知県で沈下修正工事をした後、初めて広島県に伺います。

曳家岡本の旅は続きます。

 

エピローグ

いすみ市での最終仕上げ中に、他で古民家修復のご相談をメール、電話でさせていただいていたO氏が訪ねてきてくださいました。

なんと!!O氏、20年もの経験のある曳家職人さんだったのですが、

独立されたとのことで。

新規に大量の資材の購入、保管するための倉庫の確保が悩ましいため、弊社に提携を打診してくださいました。

いやいや・・ありがたい!(笑)でもなぁ~。年末に向けてお話いただいている案件も、元曳家さんからのお話でして。

同業者の方からのご指名は本当に身が引き締まる想いです。

まあ、自分はたいしたことなくて、地味に枕木、組んで、みんなに助けてもらっているだけですから。

どんな現場も一生懸命やるだけですけど・・本当にプレッシャーぜよ。