昭和時代、俺がまだ青い頃のことです。
知り合いの軽トラの助手席にて、なんとなくラジオを聞いていました。
エノケンこと榎本健一氏出演の番組です。
番組のインタビュアーが、エノケソと名乗る芸人を訪ね、彼にマイクを向けます。
エノケソ氏は、(エノケン)先生を尊敬するあまりこの名を名乗らせて頂いています、というようなことを述べます。
すると、スタジオの榎本氏は、では、これからはエノケンと名乗りなさい、と応じます。
かつて喜劇王と呼ばれ、海外の評論家にもその舞台を評価されたエノケンが、その呼び名を安々と差し出したのです。
ただし、エノケソ氏はエノケンを名乗らなかったようです。
それにしても、ある意味、歴史的瞬間を見(聴い)た俺なのでした。🌿✨
花終へて見応へ失せぬ京の寺 をさむ