若かりしころ、日ソ外相の晩餐会におけるバンドショーを請け負いました。

当日突然プロダクションから連絡を受け、少人数のバンドを編成して、渋谷のヤマハでロシアに関する楽譜を買って、会場へむかいます。

ワゴン車を降りて機材をおろすと、警察官がやって来て、それらをチェックします。

建物に入るとソ連の警備員が、チェックします。

会場のドアの前で、更にソ連の係員がチェックします。ライフルが入っているかもしれないからと、テナーサックスのケースを開けるよう指示します。

会場にはすでにソ連の外相シュワルナゼ(のちのグルジア共和国の大統領)や日本の外相安倍晋太郎(安倍晋三首相のお父さん)がいました。

ステージにあがり、早々に機材をセットして、 スイングのリズムにのせて、ロシア民謡を演奏します。

当事のソ連はジャズが盛んではないと推測して、アドリブはひかえました。

ショーが終ると、ソ連の要人たちが、ヨカッタデス、アリガトウなどと云って、握手を求めてきました。外交辞令かもしれませんが、ほっとしました。

そのとき録音したサウンドに風景画像を重ねて、ユーチューブに投稿しました。

急遽編成した変則のバンドと、録音の不備によって、聴きにくいかもしれませんが、よろしければ、ご視聴を。

なおボリュームが小さいので、上げてお聴きください。

https://youtu.be/u9fPkQhBiho




新米の眼(まなこ)に深し磯あわび     (をさむ)