日光市鬼怒川温泉に滞在中ですが、昼夜の寒暖の差が激しくて、風邪をひきそうです。

皆様はいかがお過ごしでしょう。

季節の変わりめ、体調を壊さぬよう、健康に注意してご活動下さい。

さて、中国は唐の時代、詩人賈島(かとう)が「僧は推す月下の門」という詩を詠みました。

しかしその「推す」を「敲く」にするべきかと、思い悩みます。

やがて賈島は詩作の権威である韓愈(かんゆ)に、選を仰ぎます。

そして韓愈の推す「敲く」に改め、詩が完成します。

そんな故事から、文章を吟味して練り直すことを、「推敲」といいます。

作家石原慎太郎は二日間で「太陽の季節(だったと思います)」を書き上げたといいます。

推敲の時間はきわめて短かかったことでしょう。

私のような薄才は、どの作品(詩)にも、時間をかけての推敲が、大切な作業になります。

しばらく寝かせて、さらに推敲することもあります。

「それだけやってその仕上がりかよ」なんて突っ込みが入りそうですが、勉強中の私の未熟な作品を、どうか寛容をもってご覧下さい。

私にとって推敲は、演奏や作曲そして武術にも共通するものです。

毎日が推敲の、わが人生です。




梅に立ちては縁側に腰掛けて日は暮れゆけど浮かばざる佳句     (をさむ)