丸山さん、以前テレビを観てあなたのことを知りました。

幼いうちに脳腫瘍という病魔に侵され、ずっと治療をかさねながら、アイドル活動を続ける姿、耀いていました。

ある日、あなたはブログに、「眠ったら、このまま死んでしまうような気がして、怖い」と書き込みました。

そして数日後、そんなふうに逝ってしまいました。

最後の眠りに入るとき、閉じてしまいそうなまぶたを必至に開けながら、アイドルらしく「バイバイ」といいました。

あなたは病気を言い訳にせず、アイドルといういろんな意味で己を高みに置く、難しい仕事をなし遂げました。

私など年齢を理由に、努力を怠っていました。

しかし限りある時間を、必至に駆け抜けるあなたに、演奏家としてやるべきことがある、まだまだやれる、という気持にさせられました。

ところで、CDデビューを果たしましたね。そんなEternal SummerのPVはYou Tubeの視聴回数が、すでに19万を超えています。

僭越ながら、長旅へのはなむけに、インストメンタルの「KARIN」という曲を作りました。

あの世というものが存在するのなら、その旋律にあなたのハミングなどを重ねて、楽しんでもらえれば幸いです。

さようなら、夏鈴さん。




待ち伏せの策にはまりて撃ち抜かれなほ立ち上がる鹿に後世(ごぜ)あれ   (をさむ)