若いころは自己の夢と、家族を養うことが精一杯で、他人の幸せを考える余裕などほとんどありませんでした。

しかし年をとると、いろんな意味で心に余裕ができます。そして他人の役に立ちたいと、思うようになります。

つけやきばのボランティアなどうまくいくかはわかりませんが、私なりのものを考えてみました。

江戸時代、関が原の戦に破れて、浪人となった侍が大勢いました。

幕府は、尺八の演奏で生計が立てられるよう、彼らに楽士(虚無僧)の特権を与えました。

そんな虚無僧の現代版を、音楽の好きなホームレスのかたに薦めるのはどうでしょう。

ハモニカ、ピアニカ、リコーダーなどの選択肢もありますが、ありきたりすぎます。

通りすがりの人の足を止めるには、尺八や横笛のほうがいいと思います。

そこに、私の開発した楽器であるクロマチック尺八とクロマチック横笛が、生かされないでしょうか。

むろん楽器は無料貸与します。そして、マスターしたかたには無償提供します。

まだ特許申請をしていないので、本体或いは図面を開いて説明することはできませんが、運指は簡単です。

とはいえ、簡単な曲を演奏するのに、数ヶ月の練習が必要でしょう。

収入につながるかは演奏能力次第でしょうが、まずは仕事も夢も失ったかたが、新たな生きがいを得てくれればいいと思います。

やってみたいというかたが現われるかはわかりませんが、すでにクロマチック尺八を十数本製作しました。

さて、どうやって実現させましょう。

皆さん、なにか良い知恵があれば、教えて下さい。




新米の眼(まなこ)に深し磯鮑(いそあわび)     (をさむ)