個人的に、

夏期講習会中は

 

都立中高一貫校を目指す子たちに

「適性検査」対策の授業をすることが多かったです。

 

 

「適性検査」で要求されるのは

 

どうしたって

 

「記述力」

「作文力」ということになる。

 

 

 

これは、算数や理科・社会と違って、

 

なかなか、

チカラをつけるのが難しい分野ですね。

 

 

 

 

全員が同じ思考でないし、

 

絶対たるひとつの「正解」があるわけでもないので、

 

 

 

 

ひとりひとりのアタマの中で

 

どんなことが起こっているか

 

 

それに応じて、

 

そのヒトの

思考、感性、理論、

 

あらゆる「彼・彼女」を

誘導していくことが要求されます。

 

 

 

当然、

 

個別じゃなきゃ、

そんなん、ムリです。

 

 

かつてボクは

集団授業の塾に身をおいていましたが、

そのときだって、

小論文指導は「個別」でやってました。

 

 

 

 

 

さて、

 

作文を書くとき、

 

 

「セオリー」というか「定石」というか、

 

基本的な構造というのは

 

多くの先生方が語られるように

 

存在していますね。

 

 

 

「導入」⇒「展開」⇒「まとめ」

 

 

とか

 

 

課題文がある場合なんかは

 

 

「要約」⇒「体験」⇒「意見」

 

 

とか。

 

 

 

ボクは、時として、

これら三段落構成を

 

「時間」におきかえ

 

「現在」⇒「暗い過去」⇒「明るい未来」

 

と示すこともあります。

 

 

 

 

 

小学生であれ、

高校生であれ、

 

 

書くのに苦しむのは

 

 

まん中のパートですね。

 

 

 

 

いかに

 

ハナシをふくらませるか。

 

 

 

 

これが、

みんな、

なかなか思いつかない。

 

 

 

 

ボクが、例をいろいろとペラペラとしゃべると

 

「ああ~~~、なるほど~~~」

 

と言う。

 

 

 

まあ、それはそれで

勉強になってるんだろうけど、

 

 

 

ボクとしては

 

「そこのチカラ」を

つけてほしいと思ってる。

 

 

 

 

 

「そこのチカラ」というのは

 

 

「いかに思いつくか」。

 

 

 

 

 

そしてそれは

 

ボクの造語で

 

「疑問力」と呼んでいます。

 

 

「気づきのチカラ」といってもよいです。

 

 

 

 

 

なんでそういうリクツになるかというのを

途中省略して結論だけ書きますと、

 

 

「思いつく」というのは

「気づく」の積み重ねでできるようになることで、

 

もっといえば

 

たとえばボクが

いろいろとネタをポイポイ思いついているのは

 

ホントは

「思いついている」のではなく

結局のところ

「経験」の詰まった「引き出し」の中から

引っ張り出しているにすぎず、

 

つまり、

「思いつき」すら

「記憶」である。

(さすがに「暗記教科」と書くのは誤解だらけになりそうなので…)

 

 

 

 

 

そこで、

 

問題なのは

「気づかないこと」

 

です。

 

 

 

「疑問に思わないこと」

 

です。

 

 

 

 

「なんでだろう?」という疑問が生まれて、

それを解決しようとしないのも

まあ、問題なんだろうけど、

 

そういうヒトは

案外いない。

 

それよりも問題なのは

 

そもそも

「気づかないこと」。

 

 

 

 

 

・・・なんだか、

書いてることが小難しくなってきてしまってるけど、

 

 

ボクが言ってる

「気づきなさい」

というのは

 

そんなに大層なことではない。

 

 

 

 

そんなに

大層なことじゃないのに

みんな、気づいてない。

だから問題だ。

 

 

 

以前、このブログで

 

「歯磨き粉」について

書いたことがありますね。

 

(未読の方は

 こちらの記事をどうぞ)

 

 

 

アレなんかは

代表的なものだけど、

 

 

 

 

そんなん、いっぱいあるよ。

 

 

 

 

 

 

 

たとえばね、

 

 

 

 

 

「食パン」

 

 

 

食パン、流行ってますよね。

すっごい美味しい、

そこそこいい値段するヤツ。

ボクも好きです。

 

子どもたちに

「食パンって、知ってる?」

って尋ねると、

まあ、知らない子はいないわな。

 

 

けどね。

 

 

 

 

 

 

さあ、コレを読んでるアナタも

考えてみよう。

 

 

 

 

 

 

 

「食パンって、どういう意味?」

 

 

 

 

多くのヒトが

 

 

「食べるパン」って答えるわな。

 

 

 

 

 

 

パンは、

食べるのが当たり前だろう?

 

 

じゃあ、なにかね、

 

 

あの四角の「食パン」以外は

ぜんぶ

「食べないパン」ってことか?

 

 

アレが「食パン」なら

ほかは「非食パン」、

すなわち

 

「非食用パン」ってことか?

 

 

アンパンもクリームパンもメロンパンも

ぜーんぶ、

食べられないパンってことか?

 

 

 

 

 

 

 

・・・ほらみろ、

 

「うっ・・・?」ってなったでしょ?

 

 

 

 

そんなん、いくらでもあるよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すき焼き」、好きですか?

 

 

 

ボクは、生タマゴがダメなので

すき焼き、苦手なんだけど、

それでも、アレの実体は知っている、

また、ご家庭の人気メニューであることも知っている。

現に、

「すき焼き」を知らない子も

ほとんどいなかった。

 

 

 

アレ、

「焼いてる」か??

 

 

 

子どもたちは

「・・・うっ。。。」ってなった。

 

 

アレ、お肉は

かなーり、ぐつぐつ、煮てるでしょう?

 

「すき煮」だろうアレ?

 

 

 

 

ひとりだけ

反論してきた子がいて

 

 

「いや、ウチは、焼いてますよ?」

 

 

 

「それ、最初の1枚目だけでしょ?

 

 あとはワリシタ、ドバドバ入れちゃって、煮るでしょ?」

 

 

 

「・・・うっ。。。たしかに。。。」

 

ってなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとさ、

 

 

「焼きそば」好きですか?

 

ボクは好きです。

 

 

 

「焼きそば」が

なんで「焼きそば」かっていうと、

それは「焼いてる」からであって、

これはもうハッキリと「焼いている」

 

 

 

けど、

 

 

ペヤングのソース焼きそば、

焼いてないよね。

 

なんなら

お湯でふやかしてるだけだよね、

 

「ふやかしそば」だよね。

 

 

 

・・・知ってるって?

 

 

けど、知ってて、それを認識したうえで

「焼きそば」って言ってる?

 

 

 

 

「靴下」って、

「靴の下」って言うけどさ、

 

 

位置で言ったら

むしろ

「靴の上」だよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

極めつけを書くぞ。

 

 

 

 

 

 

 

みんなが通ってる塾は

 

「スクールIE」だね。

 

 

 

 

 

 

 

 

「IE」って、

なんのことだか、

わかってる??

 

 

 

 

 

 

いくつか子どもたちに問いかけると

 

最初は

「・・・うっ。。。!」

ってなってるんだけど、

 

そのうち

「もうやめてくれぇ~~!!」ってなる^^;

 

そして

 

「そんな細かいことはどうでもいい。

 そんなの気にしてもしょうがない。

 そんなことを考える余裕はない。」

 

と言いだします。

 

 

 

 

 

ここにポイントがあるよ。

 

「そんな細かいこと」と、

知らん顔しちゃうんじゃなくて、

 

「そんな細かいこと」

にこそ、気づいていこう。

 

そこの「おもしろさ」を感じられるようになろう。

 

 

 

 

ちなみにボクは

 

常に手帳を持ち歩いています。

 

 

ここにならべたのは

7年分だけど、

 

もうかれこれ20年ほど

毎年、このモデルと持ち歩いている。

 

いわゆるダイアリーとは別に

内ポケットとか鞄の中に入れておいて、

仕事のときも、プライベートのときも持ち歩く。

このモデルは、

手帳の背表紙のところにエンピツが内蔵されていて

そこが気にいってるところなんだけど、

 

 

これは要するに

「ネタ帳」です。

 

街を歩いてたり、

電車に乗ってたり、

 

とにかくあらゆるタイミングで

「そういえば・・・?」と思うことがあったら

すぐその場でメモすることにしている。

 

で、あとから調べて

スッキリするというわけです。

 

 

あとから見直してみると、

たまに自分でも意味不明なことが

書いてあったりもするんだけど、

 

たとえば

 

「鉄火・語源」

「はねつき→正月あそび、どーなった」

「大学芋はおかずかおやつか」

「イチコロ語源」

「お守りの有効期限」

「ハンドル持ち方~性格」

「昆布のダシ、海の中でどうなってる」

「ノーベル参加賞」

「ニュートリノ→きなこ」

  ・

  ・

  ・

 

 

、、、なんていうメモが

ボクのネタ帳には

びっしり書き込まれている。

 

 

 

 

何かを目的としているのではなくて、

 

ただ単に

 

「気になった」んですね。

 

 

 

 

 

「気になる」ことができれば

自然と、知識や経験値は増えていきます。

 

経験値が増えれば

「思いつき」も難しくなくなるし、

 

なにより

ボキャブラリーが増すことで

 

自身の中で

複雑な思考が可能となる。

 

 

 

 

 

 

すべてのきっかけは

「気になる」、

 

「気にすることができる」こと。

 

 

 

 

 

そんなハナシを

 

夏期講習中は

 

いろんな生徒にしました。

 

 

 

 

最終日ちかく、

 

授業中のひとりの生徒が

 

ブースにメモを貼りだした。

 

 

 

いろいろな「ナゾ」が書いてある。

 

 

 

よしよし♪

そういうことだよ♪

 

 

 

 

 

 

 

・・・ちなみに

メモの一番上には

「キリン」って書いてあります。

 

 

 

 

これはね、

ボクも「うっ。。。!」ってなったヤツなんだけど、

 

 

 

多摩動物公園に行ったときのこと。

 

 

キリンをみてたのね。

 

少し離れたところに

小学生の男の子と、

そのお母さんとおぼしき2人のお客さん。

 

男の子が、

ボソって、言ったんです。

 

 

 

「・・・キリンってさぁ、

 

 みんな絵にかくとき

 

 黄色く描くけど、

 

 

 ぜんぜん

 黄色じゃないね」

 

 

 

 

「・・・うっ!!!!」

ってなって

 

思わず

 

「たしかにぃ!!!」

って叫びそうになっちゃった、

 

ってハナシ。

 

(キリンの写真をみてごらんなさい、

 もう、ぜんぜん黄色じゃないから)

 

 

猫kama

 

 

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