🏢【完全保存版】海外居住オーナーと源泉徴収の真実
― 法人が借主のとき、なぜ20.42%の源泉徴収が必要になるのか?
不動産オーナーにとって、海外移住は憧れのライフプランのひとつ。
しかし、「海外に住むと家賃収入に源泉徴収がかかる」 という話を聞いて不安になる人も多い。
実はこの制度、
仕組みを理解していないと借主にも迷惑がかかる
という厄介な側面がある。
この記事では、実務の現場で実際に起きているトラブルを踏まえながら、
海外居住オーナーと源泉徴収の仕組みを徹底的に分かりやすく解説する。
1. 源泉徴収が必要かどうかは「国籍」ではなく「居住形態」で決まる
まず大前提として、
国籍は一切関係ない。
- 日本人でも海外に1年以上住めば「非居住者」
- 外国籍でも日本に住んでいれば「居住者」
税務署が見ているのは “どこに生活の拠点があるか” だけ。
2. 非居住者オーナー × 法人借主 → 20.42%の源泉徴収が必須
源泉徴収が必要になる条件はたった2つ。
- 貸主が非居住者(海外居住)
- 借主が法人(または事業用の個人事業主)
この2つが揃うと、
家賃総額 × 20.42% を借主が源泉徴収して税務署に納付する義務
が発生する。
用途(住宅・店舗・事務所)は関係ない。
3. 借主が個人なら源泉徴収は一切不要
ここは誤解が多いが、
借主が個人の居住用契約なら源泉徴収はゼロ。
- 貸主が日本人でも外国人でも
- 海外居住でも国内居住でも
個人借主なら家賃を満額振り込めばOK。
4. 消費税はどうなる? → 店舗・事務所なら普通にかかる
源泉徴収と消費税はまったく別物。
- 店舗・事務所 → 消費税がかかる
- 住宅 → 非課税
そして源泉徴収は 消費税を含めた総額に対して 計算される。
「二重課税じゃないの?」と思うかもしれないが、
源泉徴収は所得税の“前払い”なので別の税金という扱い。
5. 税務署は住民票ではなく“実態”で判断する
よくある誤解:
「住民票を抜かなければ居住者扱いになるでしょ?」
これは間違い。
税務署は以下の情報から“実態”を把握する:
- 確定申告の住所
- 会社の給与支払報告書
- 海外送金の情報
- 海外赴任命令
- 不動産の源泉徴収状況
住民票は参考程度にしか見ていない。
6. 借主が退去していても、源泉徴収漏れは“過去に遡って請求される”
ここが最大のトラブルポイント。
源泉徴収義務者は 借主(法人) なので、
たとえ退去していても、税務署はこう言う:
「当時あなたが源泉徴収すべきでしたよね?」
結果、
過去分+延滞税+加算税 がまとめて請求される。
7. 名義を息子にしても“実質的な所得者”が海外居住なら源泉徴収対象
例えば:
- 不動産の所有者:親(海外居住)
- 契約書の貸主名義:息子(日本居住)
- 家賃の受取人:親
この場合、税務署はこう判断する:
「実質的な所得者は親 → 非居住者 → 源泉徴収必要」
名義だけ変えても意味がない。
8. 中国企業オーナーの場合は? → 日本法人なら源泉徴収不要
最近増えているケース。
- 中国本社が日本法人を作る
- 日本法人名義でビルを所有する
この場合、日本法人は“居住者扱い”なので源泉徴収不要。
逆に、
- 外国法人が直接日本の不動産を所有
→ 源泉徴収必要
9. 海外移住しても不動産収入で引退生活は可能
ただし、準備しないと借主に迷惑がかかる
海外移住すると、法人借主の物件はすべて源泉徴収対象になる。
しかし、対策はいくらでもある:
- サブリースに切り替える
- 日本法人に不動産を移す
- 個人借主に切り替える
- 管理会社に源泉徴収対応を委託する
準備さえしておけば、借主に迷惑はかからない。
✔ まとめ:海外移住は“準備さえすれば”何も怖くない
源泉徴収の問題は、制度を知らないことが原因で起きる。
正しく理解し、事前に仕組みを整えれば、
借主に迷惑をかけることなく海外移住して引退生活を送ることは十分可能。
