犬を買う?飼う?育てて暮らす? | 家庭犬共生共育トレーナー&共同生活問題カウンセラー田中利幸の気づきとぼやき

家庭犬共生共育トレーナー&共同生活問題カウンセラー田中利幸の気づきとぼやき

2021年11月でトレーナー&カウンセラー歴22年。
”イヌをなおさずして、問題を解決する”が私もモットーですが、そこに至るまでの様々なわんこ先生(犬達)と飼い主さんと歩んだ気づきのメッセージを楽しんで愛犬と共利共生を築いて頂けたら幸いです。

昼間は暑いですが、朝晩は冷え込むようになってきました。

風邪をひきやすい季節になってきたので、皆さん気を付けてお過ごしください。

 

犬と共に生きる・・共生という言葉だけが先走りして、中身が追い付いていないような気がします。

皆さんは犬を買って自分の楽しみを満たすものになっているか?

それとも、犬を飼って、ご飯だけ与えて何も教育せずに放ってあるか?好きなようにさせているか?

それとも育むことを楽しみ、成長と暮らしを楽しんでいますか?

私は愛犬のリンは13歳ですが、今も成長を楽しんでいます。

育てながら成長を楽しむことで、暮らしをよりよくしていくように毎日がずっと進行形。

 

お利口とか、出来た、出来ないという評価ばかりになってしまうと、自分の願望に縛り付けてしまうので、グループレッスンの中で社会性を養いつつ、色々な犬、環境下で適応できる力を”育てる”意識を大切にしています。

自分も子どもの時は親から何度も叱られても、やっちゃいけないことは繰り返していました。

しかし、親は教えることを続けることで、私も年相応にやってはいけないことはしなくなりました。

犬も成長期の成果ではなく、この時期に”教え育んだ”か?が大切で、それを継続し理解できたらやれるようになります。

それも周囲と共に協働し、皆でそだて、皆で支えあう中で社会でのルールを教えていくのが6カ月~1歳までの社会性教育になります。

子犬のクラスは社会化教育をして、人や犬など様々な刺激の脅威を馴化し、安心していける状態にしておいてあげてから、6カ月~は勝手に行かないように飼い主さんの許可を求める習慣にしていきます。

 

犬が苦手な人もいるし、犬が苦手な犬もいるので、勝手に行かせるのはマナー違反だし、安全確保ができません。

確認の上で、飼い主さんの許可で行っていいか?いけないか?を判断するようにしておけば、相手が嫌がる場合も相手に脅威を与えないし、何よりも自分の子を保護してあげることができます。

最近はこうした社会性教育は行わず、自分にとってお利口、大人しい、良い子ばかりになってしまい、社会からみた安全安心な子に育てるという意識がなくなってきています。

 

お金をだせば犬は迎えられますが、それだけで自分だけの楽しみ、欲を満たすだけに犬を買うだけの人。

犬を迎えて、ご飯や世話はするけど、教え育むをしない犬を飼う人。

犬を迎えて、教え育んで、犬と暮らしを築く人。

 

日本の犬たちに人間社会で共に生きるために必要な教育を受けている子は本当に少なく、ご飯あげて可愛がり、やりたい放題の子ばかりになり、それは犬の好きな人たちだけの満足だけで、周囲の安全やマナーなどを考えていない方が増えていることは、犬が人間社会で共に生きる社会の一員になれていない子が多いということ。

 

オーナー(買う)、マネージャー(飼う)、ティーチャー、ペアレント(教え育てて暮らす)なのか?

是非、家庭犬は社会化教育とその後に飼い主さんも犬と共に教える、導く、育む、暮らしを築く、社会マナーを教えて社会の一員にしてあげる社会性教育(共育)を受けられる社会と文化を築いていきたいと思っています。

 

犬たちが社会の一員なれるように、ご飯と世話だけの体だけの育みだけでなく、心や生きる力を育むことが提供される社会を目指したいと思います。

愛護活動の基本は、自分の犬を人間社会で適応しながら生きられる心身共に成犬に育ててあげられる実践だと思います。

自分の愛犬にできずに外に活動してもそれは愛護にはならないと思います。

大きな活動も大切ですが、一人一人の実践と教育を受けられた犬がふえていけば、自然と愛護は広がっていきます。

 

番犬のように生活が別で世話だけの関係と違い、同じ生活空間を共有しながら共同生活と社会で共同生活するためには教育が人にも犬にも必要です。

家庭犬育成共育が広まるようにこれからも初心に思ったこの目標実現の為に今一度、社会性教育の受講生の増加を目指したいと思います。

元気なら何歳からでも始められます。

是非、できるだけ早いうちに社会性教育(共育)だけでも実践してあげましょう。

買う、飼うから教え育てて暮らすに変わっていくことを願って、私も教導と指導に務めていきます。