私は日本の知恵として大変興味と大切にしたいものがあります。
それが「道」です。
武士道、柔道、剣道、合気道、武道、茶道、華道・・色んなことに「道」ということばがつかわれています。
そして神社などの「神道」・・これも道です。
私は神職でもないので、詳しくは知りませんが、日本人の生き方そのものが「神道」だと思います。
だから、元々「宗教」という考え方のものではなく、日本人の生活そのものが「神道」だったとも言われています。
すべては尊いものを敬い、尊敬の意をもって、礼儀で始まり、礼儀で終わる。
これが「道」というものだと思います。
キリスト教、仏教やイスラム教、というように「教え」ではなく「道」であるところに日本人の生き方の素晴らしさが表れているように思います。
経典やバイブルがなく、日常生活そのものの中で「罪、穢れを祓う」というとても厳しいながらも、すごく人間として生きていく知恵が詰まっているように思います。
日本人は道ということを大切にできるところがすごいと思います。
だからこそ、犬の学びも、「学」よりも「道」の方が上手くできると感じています。
問題が起こって困っている時は、道を見失って迷っている時。
そこ「ここだよ!」と導いていき、自らの足で歩んでもらい共に本来の道に戻る。
皆さんを「教育」するというよりも「案内」をしていくことでイヌとの共生も上手くいくと感じます。
私達家庭犬トレーナーは先導役をして、道開きの御手伝いをしていく。
そして良き結果は、それが本来の道を皆さんが歩んだからだと思うのです。
皆さんができるを前提に道案内をしていくことが必要だと思います。
これが日本人の素晴らしさであり、日本人だからできる動物との共生だと思います。
そしてその道を歩む時の、お陰の心と、周囲の支えに感謝する心こそが「道徳」というものだと思います。
合気道も神棚に一礼し、師に一礼し、始まり終わり、感謝と敬意の心、礼儀をもって互いに取り組む。
とても美しいと思います。
日本人だからこそ、知識という教ばかりでなく、行動(実践)をするという「道」という考え方が生き方に自然と馴染むように思うのです。
それができることがすごいと思うのです。
もっと私達は自分自身の素晴らしさに感謝する時だと思います。
道・・犬道をどのように皆さんが歩ませていくか?
それを追及し、皆が犬の先導役となって導いてあげられるようになることが今、私達が大切にすべきことではないかと思います。
皆さんの生きるという時間はどんな「道」ですか?
