好きになったらその人の好きなものを好きになりたい。その人の趣味やら何やら真似をする。それがうざいのか。人として駄目なのか。自分というものが無い。そうやって採り入れて、でもその恋が終わって、採り入れたものもその人を思い出すから嫌になって、かえって趣味が減るというね。あの馬鹿の影響で読んだ本は全て捨ててしまった。あの馬鹿と会う時に着た服も大抵は捨てた。あの馬鹿のせいで趣味が狭まった。あー全部あの馬鹿のせい。人のせい。だって私悪いの?今でも分からないよ。何でこんな目に遭わないといけないのか。あの馬鹿のせいで物を捨てすぎてもったいない。あの馬鹿のせいで失職までしたし。つらい。今の仕事は嫌いだし。辞めたい。捨てて捨てて捨てまくってそれでも生きていかざるを得ないからもう一回しょぼいのを入手し直して。じゃあ捨てなかったらよかった。後悔。後悔しきり。後悔なんていうなら最初からあの馬鹿を好きにならなければよかったという後悔だ。あの馬鹿。人生やり直したい。でもまあやり直すとしてもあの馬鹿のポイントじゃなくてもっと前のポイントからのやり直しだよなあ。でもとにかく駄目。今の自分駄目。駄目すぎる。何もかもがうまくいかない。あの馬鹿の件以来全てがうまくいかない。やっぱりあの馬鹿のせい。でもほんとうは馬鹿なのは自分だって、知ってるよ。あの馬鹿のせいで人生を棒に振った自分が一番馬鹿だよ、馬鹿。
なんか思い出してしまってつらい。くるしい。死ねよと思う。いや苦しめ。生き地獄を味わえ。呪いが届けばいいのに。生き霊を飛ばせればいいのに。なんで私だけこんなに苦しまないといけないんよ。なんでお前がしたことで私だけが苦しまないといけないんだ。お前の責任お前でとれよ。お前が苦しめよ。許せない許せない絶対に許せない。恨む憎む呪う地獄に堕ちろ。永遠に苦しめ。未来永劫幸せになんかなれるものか。
考えたくない。考えるとつらいから。吐き出すために言語化するのすらつらい。日記なんてあとから読み返しても暗い気分にしかならない。困ったことに暗い気分の時ばかり日記を書いてしまう。うきうきした日記なんか書けない。うきうきした気分になんてもうずっとなれてない。考えるたびにしんどくなる。何も考えないで生きていきたい。ほんとうは生きてもいたくない。でも自ら命を絶つ勇気すらもない。それをもし勇気と呼ぶのであれば。頭空っぽにしたい。時間がありすぎるからいけないんだ。もっと忙しければ気が紛れる。………か!?忙しくてもふとした瞬間に思い出してつらくなるだけだよ。女脳は優秀なんだよ。
ひとつの気持ちをずっと持ち続けることは難しい。それがプラスであってもマイナスであっても。恨んでるけど確かに憎んでるけど常に憎み続けて生きていくのはしんどい。だから憎む→疲れてそのことから離れる→思い出してまた憎しみ募る→疲れて……の繰り返しだ。忘れられたらいいのに。いい思い出化じゃなくて完全なる忘却ができたらいいのに。ふとした瞬間に蘇るのがいや。そう、四六時中憎み続けてれば思い出し憎みはしないからそっちの方が楽そう。低い時があると高まる時も出てきてしまうというか。憎み疲れて他のこと考えてても結局根底には憎しみがあるからふとした瞬間にフラッシュバックしたりする。もう一度同じ体験をしているかのようにつらくなってしまう。受け容れられない。乗り越えられない。でも忘れた“ふり”をして、他のことに走ったりする。本当は傷は癒えてないのにもう癒えたふりをする。まあ自分で自分の傷が癒えたかなんてどうやって判断すればいいのか謎だけど。憎い、憎むのきつい、他のことを考えたい、他のことを考える、でもやっぱり思い出す瞬間がある、それがきつい。思い出すという行為をせずに済めばいい。だからさ私はマインドアサシンがいればいいってずっとずーっと思っているんだよ。昔から。嫌な記憶は壊してしまいたいんだよ。意味のあるつらい過去なら捨てずに乗り越える価値もあるかもしれないけど、あの馬鹿のことは意味のあるつらい過去でもなんでもない。虐げられただけの、全く無駄な無意味な経験だ。人生の浪費だ。あの馬鹿の存在には何の意味もなかった。私にとってのあいつの存在には何のプラスもなかった。いなければよかったのに。最初からあんな人間は存在しなかったことになればいい。だから消したい。記憶を消し去りたい。私に刻まれたあいつの痕跡を全部なくしてしまって、頭の中からあいつを追い出してしまいたい。
好きな人がころころ変わる。これもまた後遺症なのかもしれないとすら思う。あの馬鹿は置いとくとして、今年既に三人目。一人ともどうともなってないけど。結局あの記憶があるから怖いから何もできない。いやまあ一人目は告白したけど。でも玉砕したけど。ってか変わるの早すぎっていうか幻滅するの早すぎ。ちょっとしたことでもういいやってなる。諦めが早すぎる。持久力がない。これもあいつのせい。全てあいつのせい。なにもかも。私がこんな駄目駄目になったのはあの馬鹿のせい。馬鹿という言葉でもとても足りない。