前回
https://ameblo.jp/ids-gaichu-h/entry-12584728632.html?frm=theme
昨日も今日もまたハクビシンが捕まりました・・・。これで今週6頭目。揃って頭をぶつけてハゲてしまってます。彼らがアライグマと同じく自治体の外側から入ってきたのか、それとも何年も住んでいたのかは分かりませんが、アライグマより捕まりにくい分動向が読みにくく予測もつきません。それでいて侵入される家も多く、罠を仕掛けてもアライグマより捕まらないことが多いので厄介です。捕まる分を着実に処分していくしかないですが・・・。
さて、このように身近な動物でも予測がつかないのはもちろんのことで、それは神奈川県のアライグマも同様です。天白先生の発表内容に戻ると致しましょう。
捕獲目標数
アライグマを駆除する必要性はこれまでに述べたとおりですが、農業被害等をもたらす在来生物(タヌキ、イノシシ、キツネ等)ならば駆除は「保護管理」のための手段にすぎず、人間世界に被害をもたらさないよう「必要数」だけを駆除する形で扱われています(それもまた勝手な話ですが)。
一方で特定外来種にされているアライグマは一応「根絶」を目的にされています。しかし、このブログを読んでもらえば分かる通り、人間の目的など関係なく彼らは増えて生息圏を拡げています。ですから人間側は年々増加する捕獲数に嘆息しながら延々捕獲と駆除を続けなければならないわけでございます。
まあ、かといってこの状況はダム開発や発電施設系みたいに公害や住民からの反発など計画を突き進めることによる問題があるどころか、放置すればするほど問題になってしまうために「勇気ある中止」をするわけにもいきません。
そんな背景を踏まえて、神奈川県はアライグマ防除をどのように行っているかを見ていきましょう。
神奈川県の場合、一定期間ごとに自治体ごとに過去の捕獲数、捕獲努力数(罠の台数と捕獲した数から算出する数字)から、その年の目標捕獲数を設定しているそうです。
埼玉県で?聞いたことないですな・・・
目標数は推定数にすぎませんが、自治体ごとにどの程度アライグマがいて、どれほど捕まえることで翌年以降の定着数を減らすかを考えることは重要に決まってます。ただしもちろん問題もあります。
- アライグマは季節ごとに移動をしていて生息地を特定し辛い。
- 多数が生息する地帯があるにしても大抵は人間の管理が及ばない丘陵地帯、山林部が多いと思われる上、大抵そのような場所は自治体同士の境目にあることが多い。
- 多くの個体が移動に使うのは河川沿いだが、人間側では管理する管轄の違いがある為対処し辛い
などなど・・・。人間側の都合による様々な障害があるためにたとえ目標数を捕まえたからといって減少、根絶と単純に事が運ばないのがこの問題でもあります・・・
被害防除と計画防除
かといって神奈川県(おそらく全域ではなく三浦半島の自治体の話だと思いますが)の計画が進んだものであることは確かです。その内容を天白先生が教えてくれました。
埼玉県と大きく違うのが、防除事業が2つに分かれている点です。埼玉県の自治体が行っているアライグマの防除はほぼ①の「被害防除」なのですが、これは動物の被害を受けている住人からの依頼を受けて住人の住所や所有地に罠を設置して動物の捕獲を行う防除です。
別にそれはいいんですが、問題は被害防除だけだと上記のようにアライグマの生息数を減らすために適した場所での捕獲ができないことです。埼玉県北みたいに捕獲資格を持つ従事者の人たちがいい場所で捕獲をしてくれるのなら長期にわたって移動や定着を防げて効果的ですが、しょせん従事者の方にお任せするほかないし、従事者の方は敷地でしか捕獲できない為様々な限度もあるわけです。それに年々捕獲が増えてる川口や越谷、さいたま市などの都市部だと従事者資格を持つ人もほとんどいないために最低限の捕獲をする他なく、生息増加の原因になってしまいます。
このように、埼玉県の防除形式だと生息数を減らす努力ができず、これからもアライグマの生息数は捕獲数を上回っていくと予測できてしまう状況にあるわけです。自然を予測などできないとは前回で言いましたが、彼らの爆発的な増加だけは皮肉にも簡単に予測ができてしまいます。
神奈川だと被害防除でも努力のレベルが違います。横須賀市だけで500台もの罠を所有して年間平均150頭の捕獲を行っています。500台なんて台数を埼玉県で所有してる自治体なんてありません。しかし150頭以上の捕獲がある自治体ならうじゃうじゃあるときます
。つまり捕獲努力数(罠設置台数)は少ないのに捕獲数は神奈川以上というわけで、いかに埼玉県の罠が不足しているかが分かります・・・。
神奈川県さん、貸してくれません?
さて、埼玉県が被害防除しかやっていないのに対して三浦半島は②の「計画防除」ということもやっています。内容は見ての通り、山林、休耕地等被害の報告や認識がされにくく、彼らの移動や生息に適した地点に罠を設置して捕獲を行う防除です。これを聞いただけで羨ましく思えますが、それだけでなく捕獲計画の主導も設置場所の選定から捕獲後の処分まで委託されたNPO団体が行うみたいです(もちろん横須賀市の場合は天白さんの団体が行っています)。しかも設置場所の地権者との交渉等は行政が行ってくれるという協力ぶり。ハァ・・・羨ましい。
さらに罠の台数もこちらの被害防除とは別にこちらの計画用の罠が100台ほど用意されており、年間平均(捕獲実施期間は半年)100頭を捕獲しているそうです。確か半年なのは冬から春にかけて、繁殖を防げる期間に行うという理由のためだったと思いますが、たった半年で年間の被害防除で捕まる数に迫る数が計画防除で捕まってるわけですから、いかに人間の生息圏を避けて生活、移動しているアライグマがいるかということが伺えます。
ほら見て下さい。平成24年から計画防除は天白さんの団体に委託されたんですが、その年に歴代最多の計画防除での捕獲数が記録され、被害防除と併せても450頭もの捕獲が記録され、その年以降の捕獲は一気に減少しています!
ここまでの計画を実施しても地味に数が増えているのも確かですが、それでも横須賀市の最多捕獲期から半分程度まで捕獲数を減らすことに成功しているのは間違いないでしょう。計画防除も並行しているため、自治体内の定着数も着実に減らせていると言えるでしょう。
このように、アライグマの根絶という目的に対して積極的に働きかける計画防除を被害防除と並行して行うことでアライグマの定着数を減少させることができることを横須賀市の例は教えてくれます。もちろんその後の捕獲努力も必要ですが、このような計画を隣接する自治体同士協力してで実施することが出来ればさらなる効果が見込めるでしょう。三浦半島の自治体の場合、自治体間の連携も行われているのですが、それはまた次回で・・・。
書いてたらまた羨ましくなってきた・・・
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