芝村藩陣屋 8 芝村騒動 | みどりの木のブログ

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今日午後10時頃に旅行から帰りました。

前回の続きです。

今回は芝村騒動です。

 

1737年より芝村藩預りであった十市郡

の葛本・新賀・膳夫・常盤・内膳・木原・

石原田・下八釣・吉備九か村(幕府領)は、

初めは問題なかったのです。

1745年に藩陣屋を戒重から芝村に移転

したので、陣屋造成の費用捻出のためもあ

って年貢取り立てにはげみ、取り立てた役

人が幕府より賞されました。年貢の3%を

口米(手数料)として受け取れました。

年貢を多く取れば取るほど儲かる仕組みで

した。なので、五公五民と言いながらも、

米の収穫高を高く設定しての五公五民でし

た。実質七公三民程度の年貢になります。

しかし、芝村藩が行なった年貢増収政策

に対する村々の抵抗も激しく、たびたび

芝村役所に年貢減免を懇願しますが、全

く聞き入れられません。

1753年に多額の年貢先取り書をうけ

た村方一同は驚き、証拠を残すために、

稲の刈入れをせずに、芝村役所に取り下

げを懇願しますが無視されます。

奈良奉行所に出訴しても顧みられなかっ

たので、ついに最後の手段として京都町

奉行所へ御箱訴訟(箱訴)することにな

りました。

1716年より徳川吉宗による享保の改革

で、京都町奉行所には目安箱が設置され

ていたのです。

幕領を地元の藩に預けるのも、享保の

改革で五公五民でしか年貢を取れない

天領より、地元藩できびしく取り立て

てもらう方が、幕府の収入も増えると

いう思いがありました。

京都に行って、11月2日に「箱訴」を

行いましたが、京都奉行所から回答が

無かったので、その後繰り返して箱訴

を行ないました。同じ頃には式下郡や

葛下郡の村々の代表も、「箱訴」を

しました。芝村藩の支配はもういや

だとして、ほかの藤堂藩などに支配

を替えて欲しいとの願いも出します。

 

赤枠の九ヶ村が中心でした。

 

次の年:

1754年1月から幕府勘定奉行所で

取り調べが始められました。

十市・式下・葛下3郡の33カ村、

221人の百姓が江戸へ呼び出され

ます。その結果、幕府の勘定奉行は

「大変恵まれた国大和の百姓が困窮

しているのは、質素な暮らしをして

いないからだ」として「芝村藩の

年貢のとりかたに全く問題はない」

とします。

1755年8月にお裁きが言い渡され、

十市郡常盤村の彦七が死罪、4名

が遠島、32名が追放となります。

そのほとんどは村役人であった人

々で、厳しい取り調べのために、

処分がきまるまでに、37名もが

江戸で亡くなりました。

後にそのおかげで関係村落に対す

る課税は大いに減額されました。

この罪状は徒党強訴の罪でした。

幕府は分かっていたけれども、今

後のためには誰かを見せしめにす

る必要があったのでしょう。

1763年に芝村藩の預所支配は、

一部が清水御料地へ替えられまし

た。

1778年には幕府代官へも引渡

されました。

1794年に預村の村役人との間

に銀子借用、謝礼金の授受があっ

たことが発覚し、芝村藩が処分を

うけた際、残るすべての預り所も

召し上げられました。

江戸中期に陣屋を移転したことで、

大きな犠牲があったのですね。

 

わずか1万石の小藩が立派な

陣屋を造ったことが原因だっ

たら悲しいですね。

 

判決で常盤村では彦七が死罪とな

ります。彦七は入牢状態で死去し

ます。追放となった年寄源助は、

河内国分の大庄屋東野勘兵衛方に

身を寄せていて、許されて10年

後に常盤村に帰村し、村の春日神

社境内に、年寄源助が建てた連碑

があります。

 

春日神社内の連碑です。

 

毎年3月15日には常盤町

自治会が中心となり、犠牲

者の子孫らが集まって連碑

祭が営まれています。騒動

の首謀者として死罪となっ

た彦市をはじめ8人の犠牲

者(孫右衛門、藤兵衛、惣

助、忠助、彦市、六郎治郎、

惣七、源助)の名前を確認

出来ます。

 

今回はここまでで、次回に続く

 

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