この記事は、『涙がとまりません』のブログに貼った動画(テレフォン人生相談 2012年4月6日)の文字起こしです。


ニッポン放送 テレフォン人生相談 2012年4月6日放送

パーソナリティ 今井道子先生
回答者 大原敬子先生


※相談者は黒文字。今井先生を青文字。大原先生を赤文字で示しています。


もしもし~テレフォン人生相談です。

ハイ

今日は、どういったご相談ですか?

3歳の息子のことなんですけども・・・

ハイ。あなたおいくつ?

えっと、32歳です。

ハイ。奥様は?

わ~あの…一昨年に亡くなりまして。

あら、そうなんですか。ハイ。で、お子さんがおひとり?

はい、男の子なんですけど。

ハイ、3歳。今そうすると、子育てはあなたがやってらっしゃるの?

ぼくの母と奥さんの母親とで見てて頂いて。

ちなみにお母さま、あなたのお母さまおいくつ?

79歳。

79歳、ハイ。奥さまのお母さまは?

68歳。
あ、58歳です。すいません。

あ、58歳。あなた自身はご兄弟いっぱいいらっしゃるの?

えっと、姉がふたり、39と34です。

で、今日のご相談はそうすると?

3ヶ月くらい前からなんですけど、息子のほうが、どもるというんですかね、あの~例えば、いただきますというのを言うのに、「い、い、い、いただきます」というような感じ、そういうような言葉が結構…増えてきて

多くなってきた。ハイ。

あの~まずあなたの1日をちょっと教えて欲しいんだけども、朝は会社に何時ごろ出られます…会社かな?自営かな?

ハイ、そうです会社員です。

ハイ、会社員でいらっしゃる。

7時前くらいに私の母に来てもらうときは来てもらって、まだ寝てるんで、で、保育園のほうに送ってもらって、また保育園に迎えにいってもらって、で、ぼくが用意した夕食とかを…

あ、あなたが夕食は用意される?

そうですね、前の日に大体朝と夜をつくっておいて、で、食べてる途中くらいに帰ってきて、でお風呂いっしょに入って、ま、少し洋服とかやってもらって。

そうすると、あなたが夕食をつくっている。洋服をお母さまが整えてくださっている。
その間お子さんどうしてる?


僕が、お風呂終わって、僕がご飯食べているときは、果物とか残っているのを、いっしょに食べたりして。

で、その間にっていうかね、お子さんとあなたがしゃべる暇ってあります?

ま、その食事の用意している時に、ま、なんていうんですかね、悪ふざけとか、ま、あとお風呂で保育園どうだった~?とか、今は必ず折り紙、本から選んで、どれ折って欲しい?という感じで。で、紙の色選んで、1個折って、で絵本を1冊選んだのを1回から2回読んで、という時間が9時から9時半のあいだにはそれを必ずしようと思っているので、その時間と、ま、自分が夕食食べているのと、お風呂の時間。

あとは保育園でなにか、先生に注意されたとか…?

普通に、いたずらして怒られて泣いてましたよとか、連絡帳に…

ふふ、書いてある?

あったり。

で、今日のご相談は、お話が上手くできないということについてですか?

そうです。
多分その原因として、妻のこともあって、自分の精神的な部分が原因だったじゃないかなと思う節もあるんで、落ち込んでて、その~結構厳しく当たった時期というか、私自身の母にも「自分がそのくらいのとき出来てたの?」ぐらい言われて、「あんたそんなに言うけれど」っていう。
ちゃんとしなきゃいけないんだという思いと、半分ちょっと、「いつ死んでもいいし、どうでもいいや」と思っていた時期もあったので、そういうなんというか僕の教育というか、子育ての仕方の間違ってたというか、そういうのも原因だったんじゃないかとか。

奥様2年前とおっしゃいましたっけ?亡くなったの。

そう、ハイ。

そうすると、いま3歳だから、その頃息子さんは1歳でしたよね?

ハイ。

で、ま、あなたラッキーだったのは、お母さまがいらして、「あなたもその小さいときに…」って言うのを言ってくれて気がついたわけでしょ?

ま、あとは、僕自身も同じだったので、2歳のとき父親亡くなって、ま、それですぐ母親も出て行ったので、本当の父親が残っているだけ、俺達ましかみたいな。

え、ちょっと待ってください。お父様は2歳で亡くなっちゃったの?

ハイ、そうです。で、ちょっと経って、母親出ていったみたいで、

お母さまが出ていっちゃったの。

今、言っている母親というのは、僕の伯母にあたる人なんです。

あ~なるほどね、ハイ、わかりました。
ていうことは、伯母さんがあなたをずっと育ててくださったわけ。


あ、そうです。ハイ。

そういうことだったですか、ハイ。
じゃあ、今日は、幼児教育研究の大原敬子先生がいらしてますので、伺ってみたいとおもいます。


ハイ

よろしくおねがいします。



こんにちは。

ハイ、すみません。よろしくおねがいします。

あの~お話を伺っていてね、この年でよくここまで、出来ますね~。
すごいですね。


ありがとうございます。
ま、本当に周りの人が、ま、姉もそうですけど、いてくれているんで、ま、なんとか。ま、ぼくも寂しいですし。

うん。絶対そうだとおもいます。ハイ。

でも、ぼく預けて飲みにいったりした時期と、息子のそういうのが重なっている気がして、
でも、息子も母親が亡くなって、息子も寂しい思いをしているのに、僕は逃げたんじゃないか。

うん。自分を責めているのね。

きっと、今、大事な時期なんじゃないかと思って、何か糸口があれば…

まだ32歳のあなたにね、こうしたらいい、ああしたらいいということは、今日のお話を伺っていて1つもないんですよ。
お風呂も、食事も、おやすみのベッドに入るときも。おりがみも。
ただ1つだけ、欲しいのは、このぼうやちゃんと、あなたとママの思い出の話しがね、あなたはつらいでしょうね、できないんだと思うんです。
だけど、子どもっていうのは不思議なものでね、誰かがひとりかけているからといっても、かけているのは、満たしている家庭が見てかけていると思うんですね。
あなたとおばあちゃんがいたら、子どもはそれが自分の家だと思っている子どもは、なんの伏目もなく、元気よく生きていけるんですよ。


ハイ。

この子の中に、ずーっとずっと君のことを思ってくれる人がいるってことを、毎晩語りかけていたら、子どもは本当にそういう人がいると思うんですね。
不憫と思われることよりも、そういう人がいてよかったねって言われた時のほうが、幸せ感を感じるんです。
奥様の写真ありますか?


ハイ。

その子が知らなかった、オムツを替えた時とかありますよね。
ママはこうしたんだよとか、パパはこうだったんだよとか、そういうことを同じことを繰り返し、繰り返し話して欲しいんです。

ただ、問題はですね、1つだけ気になることは、あなたが将来再婚なさるとなると、これが大きな問題になってくるんですね。
でも、あなたがしばらく、40、50までこの子と生きるとなるならば、お母さんの話をして欲しいんですよ。

食事の時も、毎日。
お母さんはね、ママはね、これがすきだったんだよ。「おいしい、おいしいって言ったんだよ」とかね。
お風呂に入っているときもそうです。お風呂にはいるとママがいるんです。
食事をしたときは、ママが作ってくれたおかずがあるんです。あなたが作った味でいいんです。それは。

「これは?これはママ好きだった?」必ずいつか子どもが聞きます。
「ソフトクリーム?ママ、大好きだったの。だけど、ぽんぽん痛くしちゃうからこれだけね。ってママがいったんだよ」

なんでもいいです。
ありとあらゆる中に、ママを入れて欲しいんです。
そうすると…


泣かないでやんなきゃだめなんでしょう

泣いていいんです。泣いて欲しいんですもん。
泣いたらあなたも楽になるんでしょう。


泣くと息子も泣くんですよね。

いいんじゃない?泣くというのは心を許してるんですもの。
泣くというのはそのときは、ただ泣いているんですけども、途中からは、泣くことの心地よさを憶えるんです。
今できるのは、あなたが思い切って泣けることなんですよ。

揃っているものがいいのではなくて、欠けているからこそ欠けたものの大事さもわかるんですよね。
そしたら、ぜひとも今日から、パパのつくったもの、これはママの大好きだったものを作ってねって言ったんだよ。というので、ママからのメッセージをあなたの言葉で、ぼうやちゃんに教えて欲しいんです。

今日の相談ていうのは、あなたがつらかったんじゃないかなと思うんですね。


つらかったです。

つらかったですよね。

あなたには、いっしょに泣いてくれるぼうやちゃんを、奥様は残していきましたよね。


ハイ、感謝してます。

そうですよね。そう思ったら、前に進めとは言えないけども、今日から思い切って泣いてください。

ハイ。

常にお母さまをその子の心のなかに育んで欲しいなと思います。
先生、答えになりますでしょうか?


ハイ。お分かりいただけましたか?
いわゆるどもってしまうというのは、いろいろあるんで、ひとつではいえないんですが、治らなくても大丈夫ですよ。

例えば、私の仲間の医者に、かなりどもるひといますけどちゃんと、一生懸命仕事もしてますし、かえって、仲間同士がその人のために1拍おいてしゃべると、雰囲気が変わって、いろんな議論も冷静にできるようになったりするし。

それからその、例えばね、洗い物をしているときに寂しいからよってくるじゃない。
そのときに、テレビ見てなさいとかそういう話にしたりしないで、例えば自分の足一本だけ遊ばしてあげるの。両手は皿洗いしている。片足は立っている。
反対側の足をつかって、お子さんまだ3歳だとちょうど言いと思うんだけど、絡んであげると、子どもはそれだけで掴んだり、なんかして遊べるし、その時にトントントンって、逃げて見せたりとか、追って見せたりしながら洗い物するとかね。

お忙しいのがすごくよく分かるんで、ちょっとあとは工夫かな?みたいなところも感じられましたね。
だから、十分泣いた後は、そういう明るい遊びも混ぜて、家庭の中をもうちょっと暖かくしていったらいいかな~と思います。


ハイ、すいません。ありがとうございました。

ハイ、ど~も~失礼します。