これは私がまだ均整の学生の頃の話です。

確か二年生の頃だったかと思いますが、均整医学会という会合があり、均整のお偉い先生方が研究発表をし、我々学生や均整師の先生方が聴講するというものでした。

そこに、伝説の治療家 山本宣良先生がいらしていて、私の同期の有村が「あれが山本先生だよ」と教えてくれたのです。神だと噂に聞く山本先生を初めて拝めた、記念すべき一日でした。

初めて見る山本先生は、重厚な、それでいて温厚そうな、独特の存在感を発している印象でした。

有村のお祖父さんは山本先生の一番弟子で、小さい頃から実家で山本先生とは遭遇していたのです。

黒のセンチュリーという車でやってきて、小さかった有村をよく調整してくれたそうですが、痛い事をする怖いおじさんという印象で、センチュリーを見るといつも逃げ回っていたそうです (*^o^*)

まさかその時は将来、このレジェンド先生の最後の弟子になるとは夢にも思わなかったでしょうね。

しかし、今回は山本先生の話ではありません。 山本先生に付き添って鹿児島から来られた、唐鎌(からかま)先生という方のお話です。

ご年輩ですが、イケメンの薩摩隼人といった感じでダンディな印象です。

その日私は膀胱炎だか尿道炎だかで体調が悪く、医学会の話も半分しか入ってこない感じだったのです。

それを見兼ねた有村が、その唐鎌先生に相談してくれ体を診てもらえる事になりました。

「どげんしたね?」訳:どうしたの?
と聞かれ

「ちょっとオシッコする時に痛いんです」と答えると、

先生は私の目をジーっと見つめて、

「そいは疲れじゃ!」訳:それは疲れだよ

と薩摩訛りでおっしゃいます。

「はぁ、疲れですか。」と、妙に納得して、何だか安心してしまいました。

私は高校の時、山本先生の直弟子の方の施術を受けていました。この先生もきっと山本先生のお弟子さんだろうし、同じ施術をするのだろうと勝手に想像していました。


ところがどっこい。


うつ伏せに寝るように言われ、伏せるや否や片方の膝を横の方へグッと曲げ、膝を20センチほど持ち上げてはバタン!持ち上げてはバタンと、何回も何回も畳に落とし始めました。

逆側も同じようにされ、横に寝るよう言われると腰を捻じるようにバキバギバキバキ! 反対に向きを変えバキバキバキバキバキ!

次に座るよう言われ、首の骨をバキバキバキ! 反対もバキバキバキ!

さらに頭の後ろで手を組ませて、その腕を持ち、片方の膝を背骨の一番下の片側に当て、下から背骨を一個づつ、ボキッ!ボキッ!ボキッ!と首の下まで鳴らし、その帰りに反対側をボキッ!ボキッ!ボキッ!と鳴らしながら降ろして行きました。

さらにまた下から、今度は背骨の真ん中をボキボキいわせて上まで鳴らしていきました。


凄すぎます(◎_◎;)

背骨ってこんなに鳴りましたっけ??

あとにも先にも、全ての背骨を矯正した先生はこの先生が初めてです。
しかも痛みは全くなし!
気持ちが良いだけです。

学校で習った技術の組み合わせではあったものの、ここまで見事にされると度肝を抜かれます。

これが、プロの技なのかぁ…

きっと学生が分かるような技を選んでしてくれたのかも知れません。


体は生まれて初めて味わう軽さ。
気づくと下腹部の嫌な痛みはほとんど消えていました。次の日起きるともう何ともないのです。

均整法にはいろんな先生がいるとは聞いていましたが、唐鎌先生は骨格矯正が得意な先生だったんですね。

何でも影響を受ける年頃の私は、しばらく狂ったように骨格矯正の練習をした事は言うまでもありまん(笑)

ちなみに、一番最初にやった膝をバタン、バタンと落とすのは、反射法と呼ばれる種類の技で、これで背筋を一瞬にしてユルめてしまうのです。

骨格矯正を安全に行うための準備操作だったんですね。

学生だった私に強烈な印象を残してくださった唐鎌先生。 お陰様で私は若い時から骨格矯正が得意になりました。

今では骨が弱い人が多くなったので、事故を起こさないようにボキボキはやらなくなりましたが(*^^*)

若い頃はハデな技に憧れるものでして、唐鎌先生は私のヒーロー的存在でしたね。すごい勉強をさせて頂きました。感謝しています。


読んでくださってありがとうございました
(*^^*)感謝

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