2024年5月18日

 

      

 

ヨシタケシンスケさんの新刊絵本が出たという噂を聞きつけて、有頂天外、茫然自失

無我夢中、えーっともう無いか、まだあるぞ、一意専心、一心不乱、慌てふためいてこういう時には BGM として The Beatles の2枚組 通称 white album に収録されている「helterskelter」という曲が、頭の中でガンガン鳴り響き駆け巡っている状態で図書館に購読予約しに行ったのです。

 

最初から息も継がずの長文になってしまいましたが、いかがお過ごしでしょうか?

 

この曲を一度でも聴いたことのあるヒトは、私がこの時どのような心理状態であったのか、多少分かるのではないかと思います。

たしか、だいぶん前に同じ題名の邦画も上映されたような気がしますが、主演の女優さんに全く興味を持てず観てないので、映画のヘルタースケルターについてはよく知りません。

 

が、ヨシタケシンスケさんの絵本も、ビートルズの曲も、映画も、全然関心がありませんというヒトにとっては、今回の投稿を読むのは少なからずツライものがあるかも

しれません。

 

とは云うものの、however、nevertheless、この投稿を目にしたのも、袖触れ合うも他生の縁というものです。time is money do not crying over spilt milk 貴重な時間をお借りしますが、暫しの間お付き合いください。

 

all together now ! (by The Beatles)

 

      

 

取敢えず表紙と裏表紙をアップしましたが「おしごとそうだんセンター」という題名から、ハローワークに関係する内容ではないかと推測していました。

 

結論から言うと、当たらずとも遠からじでした。確かにハローワークのようなトコロに行って、お仕事を紹介してもらう物語なのですが、表紙の次の扉絵からしてこれ

なのです。

 

      

 

「そうだん」に行くのは、宇宙人なんですね。

そして、ここからヨシタケシンスケワールドが次のように始まります。

 

      

 

「もくじ」に書いてあるように、宇宙人に紹介する「めずらしいおしごと」が44種類

出て来ます。

 

      

 

最初は各画に手書き文字の文章が付いているのですが、文が長くなり書くのも読むのも大変になったのか、文字がいきなり手書きではなく、ゴシック書体の活字になったりします。

 

また、漢字にフリガナは付いてなく、宇宙人に紹介するおしごとも例えば「時空引っ越し便」とか「世界征服代行業」や「未解決事件紹介所」など、ある程度の読解力と想像力を要するので、たかが絵本と云って侮っていると、ストーリーに没入出来ずに取り残されて、読み進んでいくのに挫折し、本を途中で投げ出してしまう可能性があるかもしれないこどもたちもいるかなぁ、という気がします。

 

日本昔話の定番「桃太郎」に疑問を持って、父親に物語設定の齟齬や矛盾や整合性を尋ねるような、また吉田松陰に興味を持って松下村塾跡を見るためだけに、父親の

仕事に一緒に付いて行くという、こないだ投稿した脚本家:三谷幸喜さんの9歳の息子さんには、断然お勧めの絵本だと思います。

 

ヨシタケシンスケさんの絵本の表紙と裏表紙の裏には、いつも興味深くて楽しい人物のイラストが描かれているんですが、今回も期待通りでした。

 

      

 

      

 

描いてある人物全員がひとりずつ個性的で違っているというのがまた面白くて、このイラストだけをずーっと見ていても飽きることがありません。

 

ヨシタケシンスケさん & 絵本好き & ビートルズ好きのヒトは是非ご一読してみて

ください。

ただし、絵本中にビートルズは出て来ませんよ。

 

      「装丁&初出」

      

 

      「奥付」

      

 

読む前は、以前に出版された村上龍さんの本みたいな内容かと思っていましたが、

見事に外れました。なんせ宇宙人相手のハローワークですから。

 

      「旧版」

      

 

      「改定新版」

      

 

えーっと、暴動、ではなく、妨害、でもなく、抗議、のような、ストライキ、は近いな、そうそう、デモです、でも、これはこれで、十分に面白い本だと思います。

帯に書いてある「すべての13歳は、無限の可能性を持っている!」という紹介文が、本書の内容の的を射貫いていますね。

 

ヨシタケシンスケさんの新刊絵本とともに、この本もこどもたちに是非読んでほしいです。