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わたらせ渓谷鉄道のすすめ
こんばんは、ビンディーの小林です。
「廃線処理」。平成21年6月に就任した、わたらせ渓谷鉄道(わ鉄)の樺沢豊社長(66)の周囲から揶揄(やゆ)する声も聞こえてきた。全国でローカル鉄道の廃線が相次いでいた。近隣では茨城県の日立電鉄が17年に、鹿島鉄道が19年に廃線。過疎化、少子化が進む地域では移動手段が自家用車一辺倒となり、乗客が減少を続けている。
わ鉄も開業5年目の6年度は106万人だった輸送人員は半減している。現在、輸送人員の55%、運輸収入の85%が定期利用者以外で、観光客が大きな比重を占めている。
ただ、思わぬ追い風が吹いた。鉄道ファンの広がりである。若い女性「鉄子」や親子連れ、高齢者と幅広い年齢層のファンがローカル線のひなびた駅を訪ね、ホームや線路脇でカメラを構える。
特にわ鉄では旅情を誘うトロッコ列車が人気だ。窓ガラスがなく、風が吹き抜ける。10年の導入後、しばらくは運行時期が限定されていたが、現在は「わたらせ渓谷号」と「わっしー号」の2編成。わっしー号は窓にガラスを取り付けて冬も運行する。
沿線最長5242メートルの草木トンネル(群馬県みどり市)は高低差が約140メートルあり、通過に10分近くかかる。わたらせ渓谷号は車内を消灯し、イルミネーションで飾る演出で好評を博した。長い暗闇を利用した逆転の発想。さらに歌声列車や料理列車などさまざまな企画列車が登場している。
元群馬県庁職員の樺沢社長は鉄道に関して門外漢だが、積極的にイベントを仕掛け、関連グッズを開発。「必死だからアイデアも出てくる。広告宣伝費はかけられない。話題づくりは情報発信の一環」と話す。グッズは25種類から160種に増え、その売り上げは年間270万円から1千万円に伸びた。鉄道事業の黒字化は難しいが、廃線が話題になることはなくなった。
また、栃木、群馬両県にまたがる同鉄道関連38施設が国の有形文化財に登録されている。また、歴史的価値が高いのは日本の近代化に貢献した足尾銅山だ。日本最初の公害、足尾鉱毒事件の舞台でもある。日光市は17年から足尾銅山の世界遺産登録を目指して活動。足尾歴史館の長井一雄館長(74)は「足尾銅山には光と影がある。公害をどう克服するか技術を進歩させてきた歴史もある。鉱毒被害のあった渡良瀬川下流地域の住民とも連携することが世界遺産登録に向けた動きには必要」と指摘する。銅山の歴史に大きな役割を果たしてきた足尾鉄道、国鉄足尾線に続き、わ鉄も地域の交流と連携の核となる。(産経新聞)
わたらせ渓谷鉄道とは旧国鉄の足尾線で、日本発の公害として有名になった足尾銅山を行く路線だ。公害の影響による禿山の荒涼した風景は、映画や戦隊物ドラマの撮影に使われるなど皮肉な結果になっているんだね。
さてこのトロッコ電車に乗るためのアプローチ方法だけど、始発の桐生付近は鉄道が非常に入り組んでいて非常に複雑だ。この付近にはJR両毛線、東武桐生線、渡良瀬渓谷鉄道、上毛電鉄が入り組んでいるからだね。結論からいうと都内からなら上越新幹線か高崎線で、両毛線経由でJR桐生駅までアプローチするのが一番わかりやすいだろうね。ちょっと鉄道が詳しい方は東武鉄道からアプローチするのも楽しいね。こちらは相老駅から桐生まで一旦戻るので要注意。もちろん始発に拘らなければ相老からの乗車も可能だね。どちらにしもトロッコ電車は整理券が必要なのでこちらはわたらせ渓谷鉄道のHPを確認してね。
ちなみに終点の間藤からバスで足の延ばせば、日光まで30分(ハイシーズンは渋滞に要注意)程度でアプローチできる。これからの紅葉シーズン、足尾から日光に抜ける旅も良いかもね。
ここまでお読みいただきまして
ありがとうございました。
小林治巳