出羽三山神社(山形県鶴岡市羽黒町)
出羽三山神社(でわさんざんじんじゃ)。
山形県鶴岡市羽黒町に鎮座。
御祭神は伊氐波神(イデハノカミ)、稲倉魂命(ウカノミタマノミコト)。
社格は明治六年三月七日、国幣小社に列格。
延喜式神名帳に 『 出羽國 伊氐波神社 』 と名の残る延喜式内社で、現在は神社本庁包括の別表神社。
出羽三山の概要については、月山神社の時と同様に湯殿山神社 の記事をご覧いただければと思います。
崇峻天皇の五年(592年)の冬、第三十二代・崇峻天皇が蘇我馬子により暗殺されるという事件が起こる。
これに身の危険を感じた崇峻天皇の御子である蜂子皇子(はちこのおうじ)は、聖徳太子の勧めにより宮中をひそかに脱出。
北陸を抜け、能登から船に乗り、佐渡を経て、出羽國まで逃げのびる。
出羽國に辿り着くと、羽の大きさ八尺(2メートル40センチ)もの三本足の霊烏により導きを受け、山へと向かった。
皇子はこの時に導きを受けた烏にちなんで、山を 『 羽黒山 』 と名付け、開山。
修行の末に羽黒権現を感得し、続いて月山、湯殿山を開山し、出羽三山修験道の礎を作り上げた。
その後、羽黒修験は一大勢力を築き、開祖である蜂子皇子の遺徳を慕い、役小角・空海・最澄などが来山し修業を積んだと伝えられている。
山岳・自然信仰と仏道の融合により生まれた『修験道』という形のため、神仏習合が進み、平安時代には羽黒山の神々は本地垂迹説により聖観世音菩薩と定められた。
それ以降、羽黒山・月山は天台宗系統に、湯殿山は真言宗系統の修験道に属し、それぞれ別当寺院が置かれた。
ちなみに出羽三山の別当寺院では即身仏が有名だが、真言宗系の湯殿山側でのみ行われており、天台宗系の羽黒山・月山では行われていないのだという。
このように修験道の一大拠点として隆盛を極めた羽黒山であったが、明治時代に入ると神仏分離令により廃仏毀釈が進められ、純粋な神社として再編される。
この時に羽黒山・月山・湯殿山の出羽三山の神社をひとつの法人とし、『 出羽三山神社 』 として羽黒山に社務所が置かれるようになった。
ちなみに、廃仏毀釈の際には特に羽黒山で伽藍や文献、建造物が徹底的に処分されたのだとか。
さてさてさて。
このところ忙しくてなかなか更新が出来ておりませんが、今回は湯殿山 ・月山 に続く出羽三山シリーズの最後。
羽黒山をお伝えいたします。
お参りしたのは月山神社に登拝した二日後。
月山から下山後に一泊すれば良かったんですけどね、予定的にそうもいかず……
二日後ということで、結構な筋肉痛でして。
参道をのんびり登ってみたかったんですが、有料道路を使ってのお参りとなりました(´・ω・`)
【 羽黒山大鳥居 】
昭和四年に建立された、羽黒街道が羽黒丘陵にかかる場所にある大鳥居。
高さは22.5メートルとのことで、御覧のとおり、道路を走る車と比べてみてもかなりの大きさ。
この大鳥居の画像だけは月山下山後に撮影したので、夕暮れ時の画像になってます。
さて、そんなわけで一気に場所が移って、こちらは羽黒山有料道路(通行料400円)の終点の駐車場のあたり。
前述のとおり、筋肉痛で参道を登るのは断念でした(´・ω・`)
今年の卯年は月山の開山の時の干支ということで、こちらにも御縁年の横幕が。
出羽三山では丑年の湯殿山御縁年、卯年の月山御縁年は一大イベントといった感じですよね。
駐車場から社殿方面に向かう道。
やっぱり山の中ということもあって、空気が違います。
でも、道の脇には売店があったりもして、ちょっと観光地的なムードも。
【 手水舎 】
さて、駐車場から少し歩くと手水舎が見えてきます。
この近くには出羽三山歴史博物館がありましてね、そちらには廃仏毀釈の折りに処分されたり売却されたらしい仏像の数々が展示されております。
修験道の一大拠点だったということで、ちょっと通常のイメージする神社とは違った印象ですよね。
【 境内社 】
こちらは手水舎の反対側にある境内社。
ずらっと横一列に並んでいて壮観。
【 鳥居 】
こちらは駐車場側の参道にある、両部鳥居。
この鳥居の近くには記念写真を撮る業者さんらしき人がいて、観光客が多く訪れる場所だなーというのを感じさせます。
【 鐘楼 】
切妻造り、茅葺屋根の鐘楼。
吊るされている鐘は『建治の大鐘』と呼ばれる鐘で、国の重要文化財なんだとか。
東大寺・金剛峯寺に次ぐ歴史を持つ鐘だそうで。
通常、鐘といえばお寺なんですが、羽黒山にはこういった神仏習合の歴史を思わせるものがあちこちに見受けられます。
それでも、明治時代にかなり大規模に破却されたそうで……ちょっと残念ですよね(´・ω・`)
【 鏡池 】
さて、こちらは先ほどの鐘楼のとなり、拝殿の前にある『鏡池』。
年間を通してほとんど水位が変わらないという不思議な池で、古来より奉納された銅鏡が埋められているんだとか。
そういった理由から、鏡池と名付けられたらしいです。
月山にも9合目に仏生池という池があるんですが、そちらのそばにもお社がありました。
出羽三山では池も信仰の対象のひとつだったのかもしれませんね。
【 拝殿前の左右の狛犬 】
かなりの大きさのある狛犬。
そもそもの台座が高いので、下に立って撮影するとかなり見上げるような形に。
表情がイマイチよく取れなかったんで、拝殿の上からも撮影したんですが……
どうも位置的に上手く撮れず……
なんだか柱の装飾の方にびっくりするような形になりました。すごいですよね、この柱。
【 三神合祭殿 】
鏡池の真正面にある、非常に大きな拝殿。
こちらの拝殿は 『 出羽三山神社 』 の名の通り、月山・羽黒山・湯殿山の御祭神が祀られております。
そのため、三神合祭殿という名前なんだとか。
ちなみに現在の合祭殿は文政元年(1818年)に完成したもので、平成十二年に国の重要文化財になっているそうです。
屋根は茅葺屋根なんですが、この曲線の滑らかさがもう……よくこんな風に刈りそろえられるものだと、職人技にびっくりです(`・ω・´)
合祭殿は装飾も素晴らしくてですね。
東照宮のような煌びやかさとはまたちょっと違うんですが、威風堂々たる立派な装飾が施されています。
上の方を見てみると、思わず目が合ったり。
出羽三山は雪深いところで、冬になると月山・湯殿山には登拝できなくなるんですね。
そのため、羽黒山に月山・湯殿山の神々をこちらの合祭殿にお祀りしてるんです。
というわけでご覧の通り、それぞれの神社の扁額が掲げられています。
で、こちらがその扁額。
いずれも色鮮やかで、立派なものばかりですねえ。
さてさてさて。
そんなわけで無事参拝も済んで、授与所へ。
御朱印をお願いします。
で、いただいた御朱印がこちら。
月山・湯殿山と同じく、見開きで大きな印が押して頂けます。
卯年ということもあって、右上には 『 卯歳御縁年 』の印も。
出羽三山の御朱印はいずれも見開きでいただけるので、御朱印帳に順番に並べて頂くと壮観です。
そのため、今年月山神社で購入した御朱印帳は出羽三山専用で使おうと思ってたりします(`・ω・´)
11月は忙しくて3回しか更新できませんでしたが、12月はもう少し更新できたらな・・・と思ってます (;´・ω・`)
さてさて、次回は出羽三山の開祖・蜂子皇子を祀った蜂子神社を御紹介。
察しの良い方はもうおわかりだと思いますが、出羽三山神社でしばらく続きますw
■ 出羽三山神社(羽黒山) への地図
大きな地図で見る
◆ 神社の情報
出羽三山神社 でわさんざんじんじゃ
御祭神 : 伊氐波神、稲倉魂命
社格等 : 延喜式内社、国幣小社、別表神社
鎮座地 : 山形県鶴岡市羽黒町手向字手向7番地
































