蔵王刈田嶺神社・奥宮(宮城県刈田郡 刈田岳山頂)
蔵王刈田嶺神社・奥宮(ざおうかったみねじんじゃ・おくのみや)。
宮城県刈田郡、蔵王連峰刈田岳山頂に鎮座。
御祭神は天之水分(アメノミクマリ)、国之水分(クニノミクマリ)、蔵王大権現(ザオウダイゴンゲン)。
社格は明治六年、郷社に列格。
延喜式神名帳に『 陸奥國苅田郡 苅田嶺神社 』と名の残る、延喜式内名神大社の論社の一つ。
御由緒については、蔵王刈田嶺神社・里宮 の記事をご参照頂ければと。
前回の記事で里宮を更新したので、今回は奥宮を。
こちらの奥宮は蔵王連峰の刈田岳山頂に鎮座しているんですが、『 蔵王エコーライン 』 と 『 蔵王ハイライン 』を通行することで山頂付近まで自動車で行くことが出来ます。
そのため、数ある神社の奥宮の中でもかなり参拝しやすい部類の神社なのではないでしょうか。
ただし、11月上旬~4月下旬までの間は雪のため閉鎖されるので通行止めになるのでご注意を。
さてさてさて。
前から行きたいと思っていたものの、なかなか行けずにいた刈田嶺神社の奥宮。
7月の三連休に「今こそが好機!」とばかりに勢いで行ってきました(`・ω・´)
……そしたら、震災の影響なのかねえ。
途中の滝見台という場所で片側交互通行になってまして。
三連休ということもあってか、そこを抜けるまで大渋滞 (´・ω・`)
交互通行区間を抜けるまで30分以上渋滞の中におりましたよ(´・ω:;.:...
そんなわけで、宮城県側から登る場合は御注意を。
こちらはエコーラインの途中の駒草平(こまくさだいら)。
売店や公衆トイレがある駐車場があるので、多くの人が休憩するポイントだ。
で、もちろん休憩だけじゃなく見所もたっぷり。
上の画像の左端に展望台のようなものが見えると思うんだけれども。
そこから見える景色がこちら。
蔵王連峰の山並みに、切り立つ崖。
そしてそこから止めどなく流れ落ちる滝。
なんとも雄大な大自然じゃあないですか。
で、こちらはこの「駒草平」の名前の由来になった場所。
岩と岩の間の、砂の上。
ところどころにあるんだけども、小さくて目を凝らさないと見えない……
それがこちら。
高山植物の、コマクサの花。
この駒草平はコマクサの群生地で、6月~8月には花の最盛期を迎えるんだとか。
ただ、こちらは蔵王国定公園内なので当然、高山植物を獲る事は禁止されています。
そういう事が知られていないのか、結構この群生地付近にゴミが捨ててあったりね……
山の上と下では規則も違うんで、守ってもらいたいもんです (´・ω・`)
さて、駒草平を後にして蔵王の山道を登っていくと、『 蔵王ハイライン 』という有料道路にぶつかります。
こちらの道路が蔵王の頂上まで通じる道路。
普通車だと通行料は520円。
わずか2.5キロほどの道路ですが、この道路のおかげで山頂まで車で行けるように。
歩いたらかなり時間を要する距離なので、この道路の存在は大きいですな(`・ω・´)
で、蔵王ハイラインを通って山頂駐車場に到着。
頂上付近も大渋滞で、2.5キロの距離に40分くらいかかったような気がします (;´・ω・)
それにしてもさすが山頂。
雲が、空が近いね。
山頂駐車場から見た景色。
空の一定の高さから下は光のはしごがかかっていて、そこから上は澄んだ空と厚い雲。
その雲の間をぬうように太陽が顔を出したりひっこめたり。
空の雲が二層式になってる様子なんて、地上じゃなかなか見れないですな(`・ω・´)
山頂駐車場からの案内板。
駐車場から向かって左側は熊野岳。
上の看板で「馬の背」と書いてあるのがそちら方面。
刈田嶺神社の奥宮がある刈田岳は駐車場から右手になります。
で、こちらは馬の背方面を眺めた様子。
【 参道 】
こちらは駐車場から右手の、刈田岳方面を見た様子。
山頂に鎮座するのが、刈田嶺神社・奥宮。
神社までは参道が整備されていますが、足元は砂利なので足を取られやすく登るのにちょっと苦労するかも。
それにしても、三連休の真ん中の日だったからか、すごい人数の参拝者だねえ。
【 神社全景 】
というわけで、参道を登りきって神社の全景を撮影。
雲と同じ高さの鳥居やお社っていうのは、なんとも神々しく見えるもんです。
空の青さとお社の白い壁がなんとも気持ちの良い色合い。
真夏の七月とはいえ、さすがに山頂の風は涼しくて、見た目にも清涼感を与えてくれるお社です。
【 鳥居 】
こちらは木造の神明鳥居。
おそらく冬季に撮影したものなんだろうけど、社務所にはこちらの鳥居の全体がびっしりと氷柱に覆われた様子の写真がありました。
夏は気持ちの良い涼しさを感じさせてくれる山頂も、冬になると自然の厳しさが牙を向く場所に変貌。
修験道の修行の山だったというのを感じさせてくれる一コマですね。
【 社殿前の左右の狛犬 】
赤い前掛けが鮮やかな狛犬。
サイズはちょっと小ぶりだけど、造りは繊細な感じがします。
【 社殿 】
こちらの社殿は鉄筋コンクリート製なんですかねえ、かなりがっしりした造り。
もっとも、そうでなければ厳しい山頂の冬を越すことはできないんでしょうね。
冬季で蔵王の道路が閉鎖される間は、御神体をこちらの奥宮から里宮へと遷座させるのだそうで。
そのため、冬季の間は里宮でも奥宮と同じ印での御朱印が頂けます。
さて、無事にお参りも済ませて授与所へ。
上の画像の右側に見える建物、こちらが授与所です。
三連休の真ん中で多くの参拝者が居たんで、授与所は常に大賑わい。
宮司さんもひとりで対応にお忙しそうでした (´・ω・`)
忙しそうだったんですが、人と人の合間を待って御朱印をお願いします。
で、いただいた御朱印がこちら。
初穂料は300円。
里宮の御朱印が『奉拝』だったのに対して、こちらでは『秀嶺』の文字。
さらには左下に『刈田山頂奥之宮参拝之印』が押印されます。
こちらの日付も、月の名前は旧称で記入。
七月は涼月というんですね。
たしかに蔵王山頂の風は七月でも十分すぎるほどに涼しくて、夏を感じさせないくらい。
奥宮の御朱印に限っては涼月という呼称はぴったり当てはまりますな(`・ω・´)
【 御朱印帳 】
さて、こちらでは御朱印帳も購入。
御朱印代別で1200円。
表紙には蔵王山頂、御釜とコマクサの花の刺繍。
刺繍入りの御朱印帳ってなかなか手を出さないおいらなんですが、コマクサの花がお気に入りでついつい買ってしまいました(´∀`)
神社へのお参りを済ませて、展望スポットへ移動。
それにしても、空と鳥居の景色が素敵。
まるで空の上にいるような感覚になるよね、こういうところを通ると。
蔵王というと、一般の人ならば刈田嶺神社よりも先に見所に挙げるであろう、『御釜』の様子。
こちらは蔵王の火山口の跡にできた湖。
エメラルドグリーンの湖水が特徴で、その水は強酸性のために生物は生息できないんだとか。
また、太陽光のあたり具合で見える色が変わることから、『五色湖』とも呼ばれているらしい。
御釜の周辺は三連休でやってきた人たちでいっぱいでした (´・ω・`)
でも、駐車場に停まっている車のナンバーを見ると、『多摩』ですとか、『神戸』ですとか、『なにわ』ですとか……
ホント、遠いところのナンバーの車も多くて。
やっぱりこれだけの景色をほとんど車に乗ったまま登ってこれる場所っていうのは人が集まるんだなあ、と。
まったく、すげえ道路を造ったもんだぜ!!(`・ω・´)
……と、感心しながら福島へと帰っていったのでした。
■ 蔵王刈田嶺神社・奥宮への地図
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◆ 神社の情報
蔵王刈田嶺神社 奥宮 ざおうかったみねじんじゃおくのみや
御祭神 : 天之水分、国之水分、蔵王大権現
社格等 : 延喜式内名神大社(論社)、郷社
鎮座地 : 宮城県刈田郡七ヶ宿町 刈田岳山頂